• HOME      >      
  • ブログ      >      
  • リードナーチャリングの成功事例3選 | 方法や成果を増やすポイントも紹介

リードナーチャリングの成功事例3選 | 方法や成果を増やすポイントも紹介

lead-nurturing-case-studies_kv

リードナーチャリングの成功事例を見ると、企業ごとに異なる施策・方法を実行している点がわかります。自社と似たような課題を抱える企業が、どのようなメリットを得られたか、正確にイメージできるでしょう。

本記事ではマーケティング担当者向けに、リードナーチャリングの成功事例や施策、成果を増やすポイントなどを紹介します。

以下の資料では、BtoBマーケティングの強化ポイントやデータ解析によるナーチャリングなどを紹介しています。
課題解決にお悩みの場合は、ぜひこちらも併せてご活用ください。
案件を一年後に倍にする顧客ナーチャリングとデータ活用術

リードナーチャリングとは

リードナーチャリングとは、見込み顧客の購買意欲を高めるマーケティング活動のことです。メルマガ配信やSNSでの情報発信などによって、自社商材への関心を高めます。

リードナーチャリングが重要視される理由は、顧客の検討段階に応じた情報発信が求められているためです。獲得したすべての見込み顧客が、自社商品やサービスへ関心をもっているとは限りません。

仮に自社商材への関心が低い顧客へ積極的に提案をしても、すぐに成約となる可能性は低いでしょう。

また、見込み顧客の購買意欲を高めるには長期的な取り組みが求められるため、リードナーチャリングを実施し、ひとりでも多くの見込み顧客との成約に結び付けます。

リードナーチャリングの方法・施策7選

リードナーチャリングの方法・施策には、以下7つの選択肢があげられます。

  1. メール
  2. オウンドメディア
  3. ホワイトペーパー
  4. SNS
  5. セミナー
  6. ウェビナー
  7. スコアリング

個々の特徴を理解し、自社に合った方法・施策を選択することが重要です。

リードナーチャリングの方法①メール

メールを使ったリードナーチャリングは、多くの企業で採用されている施策です。メールは事前に同意を得たメールアドレスに情報を発信するため、短時間で多くの顧客に情報を届けられます。費用がさほどかからない点も魅力です。

以下3つの方法を使い分け、見込み顧客の自社商材への関心や購買意欲を高めます。

リードナーチャリングの主な方法・施策

施策

概要

記載内容や起点となる行動

メルマガ

  • 見込み顧客に向けてメールを送信
  • 新商品販売のお知らせ
  • キャンペーンの告知
  • セミナーやウェビナー開催の告知
  • 新規コンテンツのご案内

ステップメール

  • 事前に決めたシナリオと日時に沿ってメールを送信
  • シナリオの内容は見込み顧客の関心度合いを反映
  • 会員登録
  • 無料トライアルの申請
  • 商品の問い合わせ

セグメントメール

  • 顧客属性や行動履歴など、特定の条件で見込み顧客をグループに分類
  • グループごとのニーズに合った情報を発信

ステップメールやセグメントメールは、顧客の検討段階に応じて情報の中身を変えるため、メール作成に時間がかかる点がデメリットとなります。

リードナーチャリングの方法②オウンドメディア

オウンドメディアとは、Webサイトやブログなど、自社で保有するメディア全般のことです。自社商材と関連する内容やテーマなどを記事にまとめ、商品認知度の向上や見込み顧客との接点獲得、収益拡大などにつなげます。

リードナーチャリングでは、オウンドメディアで作成した記事をメールやSNSで紹介し、見込み顧客の関心を高める方法を取ります。

ただし、オウンドメディアを保有していない場合、新たに立ち上げ作業を進めなければなりません。その場合、サイトの構築やデザイン設計など、多くの作業と費用が発生します。

すでにオウンドメディアを保有している場合も、継続的な集客を実現するには新規記事を定期的に公開する必要があります。効果的なSEO(検索エンジン最適化)を実現するには、ユーザーニーズを満たす記事クオリティも求められます。

SEOの知見と記事制作の両軸で長期的なリソース確保が必要になります。

リードナーチャリングの方法③ホワイトペーパー

ホワイトペーパーとは自社商材の技術的な情報や導入事例など、専門的な知識やノウハウをまとめた、PDF形式のダウンロード資料です。

専門的な情報を多数掲載したホワイトペーパーの作成で他社商材との差別化を図り、見込み顧客の関心を高めます。

ホワイトペーパーの和訳は「白書」で、語源は政府が発行する公文書になりますが、BtoBマーケティングでは、自社商材や業界に関する専門的知識をまとめた資料を指すケースが一般的です。

リードナーチャリングでは、見込み顧客に対してホワイトペーパーをメルマガで配信する方法がおすすめです。ダウンロードの有無で、自社商材への関心度や購買意欲の高さを可視化し、情報発信の内容に反映できるためです。

BtoBマーケティングの強化ポイントやデータ解析によるナーチャリングに関してまとめた資料を公開しています。
こちらも併せてご活用ください。
案件を一年後に倍にする顧客ナーチャリングとデータ活用術

リードナーチャリングの方法④SNS

SNSは、BtoBのリードナーチャリングでも有効な施策のひとつです。SNSは双方向のコミュニケーションを取りやすい点が魅力です。キャンペーンやイベント開催の告知、ノウハウの共有など、ユーザーへの継続的な情報提供で見込み顧客との関係性を強化できます。

投稿への反応からユーザーが求めている情報や要望も把握できるため、今後のマーケティング戦略や商品開発にも役立てられます。

また、InstagramやX、LINEなど多くのツールは無料でアカウントを作成できるため、比較的低コストで始められる点も魅力です。

リードナーチャリングの方法⑤セミナー

セミナーは、自社商材に関心を寄せる見込み顧客を効率的に獲得できる点が魅力です。セミナーの内容に関心がなければ、時間と費用をかけて会場に足を運ぶ可能性は低いでしょう。

セミナーの参加者とは直接コミュニケーションが取れるため、参加者とのやり取りで購買意欲を高められる可能性もあります。

ただし、セミナーの開催には会場の確保や設営、撤去作業など、多くの作業をこなさなければなりません。また、多くの見込み顧客へ参加してもらうには、セミナー開催の数ヵ月前からホームページやSNSで事前告知を行う必要もあります。

関連記事:【初心者向け】リアルイベント開催のポイントと注意事項を解説

リードナーチャリングの方法⑥ウェビナー

ウェビナーはオンライン上で開催するセミナーのことです。対面形式のセミナーと異なり、会場の確保や設営、撤去作業の必要はありません。インターネット環境とデバイスさえあれば場所を問わず参加できるため、多くの見込み顧客の参加が期待できます。

一方、ウェビナーは気軽に申し込みや参加ができる分、セミナーと比べて参加者の温度が低く、緊張感や臨場感が欠けやすい傾向にあります。

画面越しでのやりとりとなるため、こちらの説明に対する参加者の反応がわかりにくい点もデメリットです。コメントや質問機能を使用して双方向のやりとりを重ね、ユーザーとのコミュニケーションの質を高めましょう。

関連記事:今こそ見直したい! これからのウェビナーの在り方を紹介

リードナーチャリングの方法⑦スコアリング

スコアリングとは、自社商材への関心や購買意欲を数値化し、優先的に接触すべき見込み顧客を判別する手法です。スコアリングによって、リードナーチャリングの効率化や営業部とのスムーズな連携が期待できます。

ホームページへのアクセスやメルマガの開封、展示会への参加など、行動別に点数を事前に設定しておき、点数の高かった顧客を購買意欲が高い顧客と判断します。

リードナーチャリングでスコアリングを活用する場合は、スコアによって見込み顧客の購買意欲の高さを把握し、顧客ごとに発信する情報を分ける用途に使います。

たとえば、自社商材への購買意欲が高いと判断した見込み顧客に対しては、導入事例や既存顧客のインタビュー記事、口コミなどを発信し、購入を後押しします。

スコアリングの最終的な目的は営業活動の効率化にあります。

スコアの高さによって商談化の確度を可視化し、確度の高い顧客情報だけを営業部に引き渡すことで、営業活動の効率化と収益拡大につなげます。

リードナーチャリングの成功事例3選

ここでは、ITコミュニケーションズが手がけたリードナーチャリングの事例を4つ紹介します。

5,000名規模の大型イベント開催に成功 | 株式会社キッツ

株式会社キッツは、ステンレスバルブや自動操作バルブ、工業用フィルターなどの製造・販売を手がける企業です。同社は建築設備市場での認知は高かったものの、半導体や水素関連市場など、新分野での認知度に課題を抱えていました。

同社は新分野での認知度向上の実現に向けて既存顧客と代理店を対象に、東京と大阪の2箇所で2,000~4,000人規模のイベントを開催しました。ITコミュニケーションズのサポート内容は以下のとおりです。

  • イベント全体の企画立案
  • コンセプト案の作成
  • 会場の確保
  • 体験コーナーの設置
  • マニュアル作成
  • 設営と当日の運営

参加者に興味をもってもらえるよう、すべての展示コーナーを自然に巡回できる設計を意識しました。会場の中央には商談コーナーも設け、展示コーナーの内容に興味をもった方と迅速に商談できる体制も整えています。

上記の取り組みの結果、6,800名の方から申し込みがあり、当日は約4,800名が参加しました。アンケート回答者約1,000名のうち、約850名が追加説明を希望しており、取引拡大のきっかけを多数作れました。

また、イベント終了後は参加者データやアンケート結果をもとに参加者分析を実施しました。分析結果は、今後のマーケティング戦略や営業戦略を立案する際に活用できます。

株式会社キッツの成功事例に関しては、以下の記事で詳しく紹介しています。
5,000名規模イベント成功の舞台裏:中期経営計画を形に

インサイドセールスの方法を見直して案件獲得数が2倍増加 | 株式会社日本HP

法人向けPCの販売を行う株式会社日本HPは、インサイドセールスのやり方を見直し、新規案件獲得数が2倍に増加しました。従来は見込み顧客リストを作成し、上から順番に電話をかけてヒアリングしていたため、業務の効率性が低く成果も伸びませんでした。

ITコミュニケーションズでは成果向上と営業活動の効率化に向け、以下の取り組みを実施しています。

  • PC導入までのプロセスを分解し、導入に至るまでの顧客の行動や感情の変化を分析
  • 上記の分析結果を踏まえ、複数のシナリオを作成
  • メールマーケティングの結果、Web上やイベントでの行動履歴、アンケート情報を統合
  • 統合した結果を踏まえてシナリオに当てはまる顧客を抽出
  • 行動履歴や顧客属性に応じたヒアリングや提案を実施

取り組みの結果、以前と比べてインサイドセールス経由の新規案件が2倍に増えました。

株式会社日本HPの事例詳細に関しては、以下の記事で詳しく述べています。
インサイドセールスのパフォーマンスを2倍に

ポータルサイトのリニューアルで出願数120%増加 | 放送大学

通信制の大学・大学院を運営する放送大学は、入学検討者からの理解や認知を高めるため、ポータルサイトのリニューアルを検討していました。

課題解決に向け、ITコミュニケーションズでは以下のサポートを実施した結果、出願数は昨年比120%、資料請求数は昨年比140%に伸びました。

  • 既存サイトのアクセス解析
  • ポータルサイト全体の設計を見直し
  • ターゲットの見直し
  • 放送大学の魅力を伝えるページ作り

ITコミュニケーションズがサイトリニューアルで重視した点は、サイトの利便性とわかりやすさの両立です。

まず、不要なページは削除してサイト全体をコンパクトにしています。加えて、イラストを多用してデザイン面でもインパクトを与えた結果、回遊率や滞在時間が大幅に改善しました。

また、ブランディング確立に向け、特集ページや学生の声など、放送大学の魅力を伝えるページ制作にも取り組んだ結果、コンバージョン率が大幅に改善しました。

放送大学の事例に関しては、以下の記事で詳細を紹介しています。
放送大学の入学検討者のWebでの認知・理解促進、興味喚起、満足度向上を目的にしたリニューアル制作

リードナーチャリングで成果を増やすポイント

リードナーチャリングで成果を増やすには、以下の4点を意識することが重要です。

  • マーケティング支援会社への相談を検討する
  • 施策ごとにKPIを設定する
  • 顧客の検討段階に合わせた情報を発信する
  • MAを活用する

自社での対応が難しい場合、マーケティング支援会社への相談も検討しましょう。豊富なノウハウや知識をもつマーケターが多数在籍し、自社の課題に応じた提案が得られます。

マーケティング支援会社への相談を検討する

リードナーチャリングのノウハウに不安を抱える場合や、思うように成果が出ない場合は、マーケティング支援会社に相談するのも1つの選択肢です。

豊富な専門知識や経験を兼ね備えたマーケターが業務を担当し、自社の課題に応じた施策を提案するため、早期の成果獲得が望めます。

また、施策ごとのやり方も熟知しており、従業員が担当業務に集中できる環境を整えられる点も魅力です。

ただし、どのマーケティング支援会社に依頼するべきか、迷う方もいるでしょう。マーケティング支援会社を選定する際は、支援内容や利用実績、リピート率の高さ、担当者のコミュニケーションの丁寧さや親身な対応を総合的に考慮し判断するのが重要です。

とくに豊富な実績をもつ会社ほど、効果的な施策を提案できる可能性が高いため、重要な指標といえます。

たとえば、ITコミュニケーションズでは313社の支援実績があり、Web広告やホワイトペーパーの制作、展示会の開催など、ワンストップの体制構築で幅広い課題に対応しています。

マーケティング戦略や営業戦略の策定も依頼できるため、自社の実情に見合った施策展開が期待できます。

ITコミュニケーションズのサービス詳細に関しては、以下のリンクからご確認ください。
ITコミュニケーションズのBtoBマーケティング支援のサービスページ

施策ごとにKPIを設定する

KPI(重要業績評価指標)とは、最終目標を達成するために立てる中間目標です。KPIは具体的な数値を掲げるため、達成状況の正確な把握が可能です。

KPIの内容はリードナーチャリングで実施する施策ごとに異なります。たとえば、メールの場合は「開封率20%」「コンバージョン率10%」などが、KPIに該当します。

KPIを設定した後、目標数値の達成にはどのような行動やシナリオが必要か、リードナーチャリングの担当者は考えなければなりません。

また、マーケティング部がKPIを設定した場合、営業部とも数字を共有します。リードナーチャリングで成果を最大限獲得するには、双方の連携が欠かせません。

マーケティング活動で購買意欲が高まった見込み顧客は営業部へ引き渡し、営業担当者は素早く提案を行い、成約へつなげるためです。

顧客の検討段階に合わせた情報を発信する

リードナーチャリングでは顧客の検討段階を見極め、段階ごとに応じた情報発信が求められます。獲得したすべての見込み顧客が、自社商材への関心が高いわけではありません。

BtoBの場合は購入に携わる関係者も多く、購買意欲を高めるには長期的な視点での取り組みが必要です。

また、顧客は自身のニーズを認知してから実際に商品を購入するまで、段階ごとに応じた情報を収集します。購入までの段階は3段階に分けられ、以下の表のように段階ごとに発信すべき内容が異なります。

顧客の検討段階と必要な情報

段階

検討段階

必要な情報

具体的な内容

1.認知段階

自社の課題やニーズを認知した段階

自社商材への理解を深めるための情報

  • 自社商材の特徴
  • 自社商材の導入メリット
  • 課題解決の方法

2.比較検討段階

どの商品やサービスを利用するか、比較検討を始めている段階

購入判断に直結する情報

  • 導入事例
  • 顧客の声
  • 顧客からの評判

3.商談・導入段階

顧客と商談を行い、受注可否の判断が下される段階

顧客の不安を軽減し、購入を後押しする情報

  • 見積書の提出
  • 商材購入の流れ
  • 導入後のサポート体制
  • カスタマイズした際の追加費用

顧客がどの検討段階なのか意識することで、顧客ニーズを反映した情報や提案ができる確率が高まるでしょう。

MAを活用する

MA(マーケティングオートメーション)とは、見込み顧客の情報管理やマーケティング業務を効率化するシステムです。WebサイトやWeb広告、セミナーなど、さまざまなチャネルから得た見込み顧客の情報を一元管理できます。

MAにはスコアリング機能も搭載されており、見込み顧客の購買意欲を可視化し、どの顧客に購入を後押しする情報を発信すべきか特定できます。スコアリングは事前にシナリオと点数を設定しておけば自動で採点するため、担当者が手作業で行う必要はありません。

また、メール配信やランディングページ作成、Web広告との連携など、見込み顧客との接点獲得や関係強化を図る機能も多数搭載しています。

リードナーチャリングの成功事例を参考に方法・施策を選択しよう

リードナーチャリングの施策にはメールやSNS、Web広告など、さまざまな選択肢があげられます。
今回紹介した事例を参考に、自社の課題解決が見込める方法を選択することが重要です。

自社にマーケティングに精通した人材が居ない場合、どのように施策を進行するか悩む方もいるでしょう。

BtoBマーケティングの強化ポイントやデータ解析によるナーチャリングに関してまとめた資料を公開しています。
上記のお悩みをお持ちの方はこちらも併せてご覧ください。

案件を一年後に倍にする顧客ナーチャリングとデータ活用術

 

また、マーケティングのノウハウが不足している場合、マーケティング支援会社に相談するのも1つの方法です。
豊富な知識や優れたスキルを兼ね備えたスタッフが、自社の課題に応じた施策を提案するため、成果の最大化が期待できます。

ITコミュニケーションズでは、Webサイト制作やオウンドメディアの構築、イベント企画など、BtoBマーケティングをワンストップでご支援しています。BtoBマーケティングに不安を感じる方はぜひお気軽にご相談ください。
サービスの詳細は以下ページでご案内しています。
「マーケティングからセールスまで」トータル支援