リードナーチャリングの方法・施策には、以下7つの選択肢があげられます。
- メール
- オウンドメディア
- ホワイトペーパー
- SNS
- セミナー
- ウェビナー
- スコアリング
個々の特徴を理解し、自社に合った方法・施策を選択することが重要です。
リードナーチャリングの方法①メール
メールを使ったリードナーチャリングは、多くの企業で採用されている施策です。メールは事前に同意を得たメールアドレスに情報を発信するため、短時間で多くの顧客に情報を届けられます。費用がさほどかからない点も魅力です。
以下3つの方法を使い分け、見込み顧客の自社商材への関心や購買意欲を高めます。
リードナーチャリングの主な方法・施策
| 施策 |
概要
|
記載内容や起点となる行動
|
|
メルマガ
|
|
- 新商品販売のお知らせ
- キャンペーンの告知
- セミナーやウェビナー開催の告知
- 新規コンテンツのご案内
|
|
ステップメール
|
- 事前に決めたシナリオと日時に沿ってメールを送信
- シナリオの内容は見込み顧客の関心度合いを反映
|
|
|
セグメントメール
|
- 顧客属性や行動履歴など、特定の条件で見込み顧客をグループに分類
|
|
ステップメールやセグメントメールは、顧客の検討段階に応じて情報の中身を変えるため、メール作成に時間がかかる点がデメリットとなります。
リードナーチャリングの方法②オウンドメディア
オウンドメディアとは、Webサイトやブログなど、自社で保有するメディア全般のことです。自社商材と関連する内容やテーマなどを記事にまとめ、商品認知度の向上や見込み顧客との接点獲得、収益拡大などにつなげます。
リードナーチャリングでは、オウンドメディアで作成した記事をメールやSNSで紹介し、見込み顧客の関心を高める方法を取ります。
ただし、オウンドメディアを保有していない場合、新たに立ち上げ作業を進めなければなりません。その場合、サイトの構築やデザイン設計など、多くの作業と費用が発生します。
すでにオウンドメディアを保有している場合も、継続的な集客を実現するには新規記事を定期的に公開する必要があります。効果的なSEO(検索エンジン最適化)を実現するには、ユーザーニーズを満たす記事クオリティも求められます。
SEOの知見と記事制作の両軸で長期的なリソース確保が必要になります。
リードナーチャリングの方法③ホワイトペーパー
ホワイトペーパーとは自社商材の技術的な情報や導入事例など、専門的な知識やノウハウをまとめた、PDF形式のダウンロード資料です。
専門的な情報を多数掲載したホワイトペーパーの作成で他社商材との差別化を図り、見込み顧客の関心を高めます。
ホワイトペーパーの和訳は「白書」で、語源は政府が発行する公文書になりますが、BtoBマーケティングでは、自社商材や業界に関する専門的知識をまとめた資料を指すケースが一般的です。
リードナーチャリングでは、見込み顧客に対してホワイトペーパーをメルマガで配信する方法がおすすめです。ダウンロードの有無で、自社商材への関心度や購買意欲の高さを可視化し、情報発信の内容に反映できるためです。
BtoBマーケティングの強化ポイントやデータ解析によるナーチャリングに関してまとめた資料を公開しています。
こちらも併せてご活用ください。
案件を一年後に倍にする顧客ナーチャリングとデータ活用術
リードナーチャリングの方法④SNS
SNSは、BtoBのリードナーチャリングでも有効な施策のひとつです。SNSは双方向のコミュニケーションを取りやすい点が魅力です。キャンペーンやイベント開催の告知、ノウハウの共有など、ユーザーへの継続的な情報提供で見込み顧客との関係性を強化できます。
投稿への反応からユーザーが求めている情報や要望も把握できるため、今後のマーケティング戦略や商品開発にも役立てられます。
また、InstagramやX、LINEなど多くのツールは無料でアカウントを作成できるため、比較的低コストで始められる点も魅力です。
リードナーチャリングの方法⑤セミナー
セミナーは、自社商材に関心を寄せる見込み顧客を効率的に獲得できる点が魅力です。セミナーの内容に関心がなければ、時間と費用をかけて会場に足を運ぶ可能性は低いでしょう。
セミナーの参加者とは直接コミュニケーションが取れるため、参加者とのやり取りで購買意欲を高められる可能性もあります。
ただし、セミナーの開催には会場の確保や設営、撤去作業など、多くの作業をこなさなければなりません。また、多くの見込み顧客へ参加してもらうには、セミナー開催の数ヵ月前からホームページやSNSで事前告知を行う必要もあります。
関連記事:【初心者向け】リアルイベント開催のポイントと注意事項を解説
リードナーチャリングの方法⑥ウェビナー
ウェビナーはオンライン上で開催するセミナーのことです。対面形式のセミナーと異なり、会場の確保や設営、撤去作業の必要はありません。インターネット環境とデバイスさえあれば場所を問わず参加できるため、多くの見込み顧客の参加が期待できます。
一方、ウェビナーは気軽に申し込みや参加ができる分、セミナーと比べて参加者の温度が低く、緊張感や臨場感が欠けやすい傾向にあります。
画面越しでのやりとりとなるため、こちらの説明に対する参加者の反応がわかりにくい点もデメリットです。コメントや質問機能を使用して双方向のやりとりを重ね、ユーザーとのコミュニケーションの質を高めましょう。
関連記事:今こそ見直したい! これからのウェビナーの在り方を紹介
リードナーチャリングの方法⑦スコアリング
スコアリングとは、自社商材への関心や購買意欲を数値化し、優先的に接触すべき見込み顧客を判別する手法です。スコアリングによって、リードナーチャリングの効率化や営業部とのスムーズな連携が期待できます。
ホームページへのアクセスやメルマガの開封、展示会への参加など、行動別に点数を事前に設定しておき、点数の高かった顧客を購買意欲が高い顧客と判断します。
リードナーチャリングでスコアリングを活用する場合は、スコアによって見込み顧客の購買意欲の高さを把握し、顧客ごとに発信する情報を分ける用途に使います。
たとえば、自社商材への購買意欲が高いと判断した見込み顧客に対しては、導入事例や既存顧客のインタビュー記事、口コミなどを発信し、購入を後押しします。
スコアリングの最終的な目的は営業活動の効率化にあります。
スコアの高さによって商談化の確度を可視化し、確度の高い顧客情報だけを営業部に引き渡すことで、営業活動の効率化と収益拡大につなげます。