リードナーチャリングでは以下の手順に沿って、KPIを設定します。
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KGIを把握する
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KGIの達成に必要な行動や施策を整理する
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KPIを設定する
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KPIの達成状況確認と改善
プロセスごとの内容を見ていきます。
1.KGIを把握する
マーケティング担当者は、経営層が決めたKGIの内容を把握することから始めます。KGI(重要目標達成指標)とは、企業が事業で最終的に達成したい目標のことです。
KGIは売上や利益、顧客獲得数などの数値目標を掲げ、いずれも企業経営に直結する内容のため、経営層や事業責任者が設定するケースが一般的です。
マーケティング担当者はKGIの内容を把握したうえで、目標達成にはどのようなKPIを設定すべきか、判断をしなければなりません。
2.KGIの達成に必要な行動や施策を整理する
KGIの達成に向けてどのような行動や施策が必要か、整理する作業です。たとえば、KGIを「1年で新規顧客を5社獲得する」と設定した場合、以下のように施策とKPIを整理します。
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KGIに必要な案件数を算出
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1の達成に必要な商談数を算出
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2の達成に必要な商談化率を算出
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3の達成に必要な購買意欲の高いリード数を算出
リードナーチャリングで設定する目標は3と4です。1と2は営業部に求められる数字になります。目標や作業内容は営業部と分担するものの、1〜4までの目標をそれぞれ明確に設定することで、KGIの達成率を上げることができます。
リードナーチャリングの目標を明確にすることで実行すべき施策も定まり、1件でも多くの商談獲得を目指すことができます。
目標が決まったあとはメールやSNSでの情報発信、セミナーの開催など、見込み顧客との関係強化を図る施策の候補をあげていきます。
実際に実施する施策を絞り込む際は、ターゲット層に見合っているか、予算内で実施できるかなどの判断基準に照らし合わせ、実施する施策を決定します。
3.KPIを設定する
KGIの達成に必要な施策が決まったら、KPIを設定します。KPIを設定する際は、KGIとの因果関係が明確なKPIを選ぶことが重要です。
KPIはKGIの達成率向上のために設定する中間指標です。仮にKGIとの関連性が低いKPIを設定した場合、KPIの数値が高くてもKGIの達成からは遠のくでしょう。
KPIを設定する際は、「KPIの数値改善=KGI達成の可能性が近づくのか?」といった視点で判断します。
たとえば、KGIを売上拡大に設定し、リードナーチャリングの方法にSNSを選んだとします。
SNS活用のKPI候補の1つとしてフォロワー数があげられますが、フォロワーが増えても売上につながる保証はありません。いいねやリポスト、返信数など、別のKPIを選ぶ必要があります。
KPIの具体例に関しては、本記事「リードナーチャリングで設定するKPIの具体例【施策別】」で詳しく解説しています。
4.KPIの達成状況確認と改善
設定したKPIが達成できそうか、定期的に確認が必要です。事前に準備を重ねていても、想定通り目標を達成できるとは限りません。
KPIの達成状況は週単位あるいは月単位で確認し、営業部とマーケティング部で進捗を共有する場を設けましょう。
双方の部門が定期的にコミュニケーションを交わせば、KPIが伸び悩む原因や必要な改善策を素早く特定しやすくなります。
また、MAやCRMなどに搭載されているデータ分析やレポート機能を活用すれば、KPIの達成状況をスムーズに把握可能です。
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