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リードナーチャリングでKPIを設定する手順とは?具体例やポイントも紹介

リードナーチャリングでKPIを設定する手順とは?具体例やポイントも紹介

リードナーチャリング(リード育成)においてKPIを設定する際は、見込み顧客との関係強化を図る施策と、KGIを見据えた数値を決めることが必要です。

しかし、設定方法や具体的な内容がイメージしにくいとお悩みの方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では、リードナーチャリングでKPIを設定する際の手順や具体例、成功のポイントなどを紹介します。

リード獲得後の商談化にお悩みがある方は、ぜひ最後までご覧ください。

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リードナーチャリングのKPIとは

KPI(重要業績評価指標)とは、最終目標の達成に向けて設定する中間目標です。KPIは数値目標のため、設定しておくと現時点での達成状況を正確に把握できます。

リードナーチャリング(リード育成)におけるKPIは、今後の商談や成約が望める見込み顧客を育成するための数値目標となります。

また、BtoBマーケティングでは、マーケティング部門でKPIを設定する場合でも、営業部との共有や連携が欠かせません。

マーケティング担当が購買意欲の高い見込み顧客を営業担当に引き渡せても、連携不足によって目標のずれやモチベーションの低下が発生し、成約につながらない可能性が高まるためです。

KPI設定前に知るべきマーケティング活動の3つのプロセス

BtoBマーケティングのプロセスは連動しており、プロセスごとの概要や役割を事前に理解しておくと、自社の実情に見合ったKPIを設定しやすくなります。

マーケティング活動は、以下3つのフェーズに分けられます。

  1. リードジェネレーション(リード獲得)

  2. リードナーチャリング(リード育成)

  3. リードクオリフィケーション

リードナーチャリングは、リードジェネレーションで獲得した見込み顧客の購買意欲を高め、確度が高まったリードを営業担当に引き継ぐのが役割です。

1.リードジェネレーション

リードジェネレーションとは、自社の商材に関心を示す見込み顧客の情報(リード)を獲得する活動です。Webサイトや広告などを活用して、見込み顧客に自社商材への興味や理解を深めてもらいます。

リードジェネレーションにおいてマーケティング担当者が意識すべきは、いかに多くのリードを獲得するか、という点です。獲得できたリードの件数が少なければ、最終的に営業部へ引き渡せるリードの件数も少なくなります。

次のリードナーチャリングの成果を大きくするためにも、まずはリードの件数を多く獲得することが重要です。

商談化や成約が高確率で望めるといったリードの質は、もちろん重要です。しかし、次のリードナーチャリングの成果を大きくするためにも、まずはリードの件数を多く獲得することがードジェネレーションで優先すべき内容といえるでしょう。

2.リードナーチャリング

リードナーチャリングとは、リードジェネレーション段階で接点をもった見込み顧客に対し、購買意欲を高める活動です。

メールの送信やSNSでの投稿、ウェビナーの開催など、検討状況に応じてさまざまな方法を使って顧客に有益な情報を発信し、自社商材への関心を高めます。

リードナーチャリングが重視される理由は、顧客の購買行動の変化に対応するためです。

近年は、インターネットとスマートフォンの普及で、顧客は必要な情報を簡単に収集できるようになりました。顧客にとって営業担当者との接触は見積もりや資料請求などに限定され、ある程度の情報収集までは問い合わせの必要性を感じないのが実情です。

また、BtoBマーケティングはひとつの商材購入に関わる関係者も多いため、検討期間も長期化しやすい傾向があります。購入金額や商材の種類によっては、1年を超えるケースも珍しくありません。

さらに、獲得したすべての見込み顧客が自社商材への関心が高いとは限りません。1社でも多くの商談や成約を獲得するには、リードナーチャリングによって継続的に接点をもつことが重要です。

3.リードクオリフィケーション

リードクオリフィケーションとは、リードナーチャリングで育成したリードのうち、高確率で商談が望める顧客を絞り込むプロセスです。一定の基準を超えたリードのみリストに反映し、営業部へ引き渡します。

リードクオリフィケーションを行う理由は、営業活動の効率化と収益拡大の両立を実現するためです。営業は既存顧客との関係維持も並行して行わなければならず、新規開拓にかける時間を減らすことで効率化が図れます。

仮にリードの確度を考慮せず、自社商材への購買意欲が低い見込み顧客を営業部に引き渡しても、成約に至る可能性は低いでしょう。

このような非効率を防ぐには、リードクオリフィケーションで自社商材への関心が高い見込み顧客を正確に絞り込むことが重要です。

リードナーチャリングでKPIを設定する手順

リードナーチャリングでは以下の手順に沿って、KPIを設定します。

  1. KGIを把握する

  2. KGIの達成に必要な行動や施策を整理する

  3. KPIを設定する

  4. KPIの達成状況確認と改善

プロセスごとの内容を見ていきます。

1.KGIを把握する

マーケティング担当者は、経営層が決めたKGIの内容を把握することから始めます。KGI(重要目標達成指標)とは、企業が事業で最終的に達成したい目標のことです。

KGIは売上や利益、顧客獲得数などの数値目標を掲げ、いずれも企業経営に直結する内容のため、経営層や事業責任者が設定するケースが一般的です。

マーケティング担当者はKGIの内容を把握したうえで、目標達成にはどのようなKPIを設定すべきか、判断をしなければなりません。

2.KGIの達成に必要な行動や施策を整理する

KGIの達成に向けてどのような行動や施策が必要か、整理する作業です。たとえば、KGIを「1年で新規顧客を5社獲得する」と設定した場合、以下のように施策とKPIを整理します。

  1. KGIに必要な案件数を算出

  2. 1の達成に必要な商談数を算出

  3. 2の達成に必要な商談化率を算出

  4. 3の達成に必要な購買意欲の高いリード数を算出

リードナーチャリングで設定する目標は3と4です。1と2は営業部に求められる数字になります。目標や作業内容は営業部と分担するものの、1〜4までの目標をそれぞれ明確に設定することで、KGIの達成率を上げることができます。

リードナーチャリングの目標を明確にすることで実行すべき施策も定まり、1件でも多くの商談獲得を目指すことができます。

目標が決まったあとはメールやSNSでの情報発信、セミナーの開催など、見込み顧客との関係強化を図る施策の候補をあげていきます。

実際に実施する施策を絞り込む際は、ターゲット層に見合っているか、予算内で実施できるかなどの判断基準に照らし合わせ、実施する施策を決定します。

3.KPIを設定する

KGIの達成に必要な施策が決まったら、KPIを設定します。KPIを設定する際は、KGIとの因果関係が明確なKPIを選ぶことが重要です。

KPIはKGIの達成率向上のために設定する中間指標です。仮にKGIとの関連性が低いKPIを設定した場合、KPIの数値が高くてもKGIの達成からは遠のくでしょう。

KPIを設定する際は、「KPIの数値改善=KGI達成の可能性が近づくのか?」といった視点で判断します。

たとえば、KGIを売上拡大に設定し、リードナーチャリングの方法にSNSを選んだとします。

SNS活用のKPI候補の1つとしてフォロワー数があげられますが、フォロワーが増えても売上につながる保証はありません。いいねやリポスト、返信数など、別のKPIを選ぶ必要があります。

KPIの具体例に関しては、本記事「リードナーチャリングで設定するKPIの具体例【施策別】」で詳しく解説しています。

4.KPIの達成状況確認と改善

設定したKPIが達成できそうか、定期的に確認が必要です。事前に準備を重ねていても、想定通り目標を達成できるとは限りません。

KPIの達成状況は週単位あるいは月単位で確認し、営業部とマーケティング部で進捗を共有する場を設けましょう。

双方の部門が定期的にコミュニケーションを交わせば、KPIが伸び悩む原因や必要な改善策を素早く特定しやすくなります。

また、MAやCRMなどに搭載されているデータ分析やレポート機能を活用すれば、KPIの達成状況をスムーズに把握可能です。

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リードナーチャリングで設定するKPIの具体例【施策別】

ここでは、リードナーチャリングで設定する具体的なKPIについて解説します。以下の表のように施策の種類ごとに設定するKPIの内容は異なります。

施策

主なKPI

メール

  • 配信リスト数

  • 開封率

  • クリック率

ウェビナー

  • 申込数

  • 参加人数

  • アンケートの回答者数

ホワイトペーパー

  • ダウンロード数

  • 資料請求数

  • メール反応率

Webサイト・オウンドメディア

  • 回遊率

  • 記事閲覧数

  • 平均滞在時間

  • CTAクリック率

SNS

  • インプレッション

  • ハッシュタグ

  • リーチ

リードナーチャリングでは上記に加えて、商談化率やコンバージョン率などのマーケティング全体視点での進捗把握も重要です。数値からどの施策が成果に結びついたかを把握するだけでなく、今後リードナーチャリングを行ううえで施策選びの参考にもなります。

リードナーチャリングでKPIを達成するためのポイント

以下4点を意識し、KPIを達成できる確率を高めましょう。

  • SMARTの法則を意識する

  • KPIを細分化しすぎない

  • 定期的に効果検証を行う

  • MAを活用する

SMARTの法則やKPIの数を意識しながら作業を進めると、現実的な目標を設定しやすくなります。

SMARTの法則を意識する

SMARTの法則を活用すると、現実的かつ明確なKPIが立てやすくなります。SMARTの法則とは、目標設定を効率化するフレームワークです。5つの単語の意味とKPI設定時のポイントを以下の表にまとめました。

単語

KPI設定時のポイント

Specific(具体性)

KPI設定に携わるすべての関係者が、同じように解釈できる内容

Measurable(測定可能)

測定および数値化できる目標

Achievable(達成可能な)

達成可能な目標

Relevant(関連性)

KGIと関連性の高い内容

Time-bound(達成期限の明確化)

モチベーション維持のため、KPI達成の期限を明確化

SMARTの法則を意識してKPIを設定すると、KGIとの関連性や現実性の高い目標となり、組織全体で目標達成に向けて取り組める環境を整えられます。

KPIを細分化しすぎない

KPIの数が多すぎると、達成状況の把握や数値が伸びない原因の特定など、ひとつのKPI達成に向けて多くのリソースが必要となるため、注意が必要です。

KPIはあくまでKGI達成に向けての中間目標です。細分化しすぎると、KPIの達成に目的がすり替わるおそれがあります。

本来の目的を見失わないよう、KPIはひとつの施策に対して3〜5個を目安に設定しましょう。

定期的に効果検証を行う

KPIの達成率を高めるには効果測定を定期的に行い、達成状況を把握する必要があります。競合他社の動向や顧客ニーズの変化などによって、KPIの達成率が思うように伸びないケースも珍しくありません。

また、事前に設定したKPIの内容や数値が適正な内容ではなく、再考が必要なケースも考えられます。効果検証の結果をもとに数値が伸びない原因と改善策を特定し、KPIの見直しに努めます。

たとえば、リードナーチャリングの施策にメールを選んだとしましょう。開封率やクリック率は高い一方、コンバージョン率が低い場合は、最終的な購買行動を誘導するまでの導線設計に原因があると予測できます。

KPIは一度設定して終わりではありません。効果測定の結果に応じて見直すことが必要です。

MAを活用する

MAにはデータ分析やレポート機能が搭載されており、KPIの達成状況を効率的に把握できます。

MA(マーケティングオートメーション)とは、リード管理とマーケティング業務を効率化するシステムです。WebサイトやWeb広告、セミナーなど、あらゆる流入経路から獲得した見込み顧客の情報をシステム上でまとめて管理できます。

MAにはスコアリング機能が搭載されており、自社商材への関心が高い見込み顧客を素早く正確に判別できます。

スコアリングとは「資料請求が5点」「展示会参加が10点」など、行動別に点数を事前に決めておき、顧客が取った行動に応じて点数を自動で計算する機能です。

合計点数が高い顧客ほど、自社商材への購買意欲が高いと判断できます。リードナーチャリングでのスコアリングは、見込み顧客の自社商材への関心度を可視化し、今後どのような情報を発信すべきか、明確化するのが役割です。

たとえば、自社商材への購買意欲が高い顧客に対しては、既存顧客のインタビュー記事や導入事例などを掲載し、購入を後押しします。

マーケティング支援会社に相談するのも1つの選択肢

「KPIをどう設定したらいいかわからない」「成果が伸びない理由を知りたい」など、自社での対応が難しい場合は、BtoBマーケティング支援会社に相談するのも1つの選択肢です。

豊富な知識と経験を兼ね備えたマーケターが、自社の課題に応じたKPIの設定と施策を提案するため、早期の成果獲得が期待できます。

BtoBマーケティング支援会社を選定する際は、サイト上で利用実績やリピート率などを確認しましょう。いずれの数値もよいと、サービス内容やサポート体制などに関して信頼しているユーザーが多いと判断できます。

また、マーケティング支援会社によって得意分野が異なるため、自社が依頼したい業務を得意としているか、確認も必要です。

KPIの設定でリードナーチャリングの成果を高めよう

KPIは、KGIの達成に向けて設定する中間的な数値目標です。

メールやホワイトペーパー、ウェビナーなど、マーケティング施策ごとに設定するKPIの内容は異なるため、施策ごとのKPIをしっかり理解しておくことが重要です。

また、KPIの数が多すぎると、現状把握や数値が伸び悩む原因の特定に必要以上のリソースを消費することになります。KPIの設定数は1つの施策に対して多くても5個までが目安といえます。

KPIの設定やその後施策に不安を抱える場合は、マーケティング支援会社に相談するのが有効です。

豊富なノウハウをもつスタッフがKGIの把握〜効果測定まで、KPIの設定に必要な一連の作業をサポートするため、成果の最大化が期待できます。

ITコミュニケーションズでは上記に加え、Web広告やホワイトペーパーの制作、SNS運用など、幅広い施策に対応しています。

記事制作やSNSの運用、展示会出店の企画・運営など、マーケティング施策の選択肢も豊富に取り揃えています。
顧客に寄り添った対応を一貫して続けた結果、2024年度は4,900案件のご相談をいただきました。
無料相談もお受けしていますので、ぜひお気軽にご相談ください。