「テレアポ(テレフォンアポイントメント)」は、新規顧客開拓や既存顧客との関係強化において重要な役割を果たしてきました。
同時に昨今デジタルマーケティング、マーケティングDXが注目され、急速にデジタルシフトもすすみました。それでは、テレアポはもう過去のものなのだろうか?迷惑がられるものだから実施すべき施策ではないのか?そんな疑問を検証すべく、様々な業種の企業様向けにマーケティングからセールス領域における戦略設計、各種施策の実行、効果検証をワンストップで支援している総合広告代理店であるITコミュニケーションズ(以下、ITC)が取り組んでいるテレアポについて紹介します。
目次
自社独自の商材を持たない広告代理店の新規開拓
ITCは2007年の設立以降、2020年まで紹介による新規獲得で取引企業数を伸ばしてきました。紹介による新規獲得に依存していた背景としては、自社独自の商材がないため、対応力やスピードは顧客ベネフィットとなっておりました。WEBサイトからだけではうまくITCの提供サービスの価値が伝わらず、インバウンドでのお問い合わせがあまりない状態が続きました。
また、決まったパッケージやプランがないため、WEBで受注完結することが基本的になく、アポを獲得してから案件化まで継続的な営業・提案活動が必須であり、いかにアポを取るかが新規獲得の命題となっておりました。
2020年から始めたインサイドセールスの外部委託
紹介案件数に依存しないために、2015年から2020年までは自社内で新規部隊を立ち上げつつ、既存営業に注力している営業が片手間で新規開拓を行ってきました。比較的、業務に余裕があった新卒から2-3年目に新規アポを任せていましたが、実務経験によるノウハウ不足により細かい対応力やスピードが売りの弊社のベネフィットを伝えきれずアポが取れない状況が続きました。既存営業もアポはとれるものの、既存対応が忙しく継続的な新規アポ獲得の目途を立てるのが難しい結果となってしまいました。そこで2020年からインサイドセールスを行う外部委託を開始することになりました。
インサイドセールスの外部委託により得られたこと
まず、大きな変化としては、新規のアポ獲得が増えたことです。
大きな変化があったのは、外部委託したことでこれまで営業が放置しがちだった展示会やイベントの現場で商談につながらなかったリードも継続的なフォローから案件化できるようになりました。また、あまり時間をおかず活動結果が可視化されるようになったため、営業の忙しさやスキルに依存せずにフラットにリード獲得施策ごとの評価が定量的にできるようになりました。提供したリードリスト、ターゲットリストごとにどんな課題解決のためのソリューションが響いてアポが取れたのか定性情報が得られるようにもなり、改善がしやすくなりました。
結果として、既存営業は既存に集中、新規営業部隊も提案作成と受注までのコミュニケーションに集中できるようになり、負担軽減とITCの強みである細かい対応力に注力できるようになりました。
新規アポ率が高いのは…
▶ 展示会やイベント後の即フォローでリストに対するアポ率は約26%
▶ 過去に獲得したリストへメール、DM等のアクションをしてからコール約4%
▶ コールドリードや休眠顧客リスト約2%
▶ ターゲット企業リストへの代表コール約2%
外注テレアポで得られた気づきと成果
▼効率的なリソース配分
月200件のコール対応によって、自社内で不足していた新規営業の活動量を増やすことができ、月200件のコールのうち毎月新規で10件弱のアポイントを定常的に獲得できるようになりました。これまで片手間でアポ獲得コールをするよりプロに任せる方が着実遂行、定性、定量もフォーマット化されていきました。
しかしその反動として、新たな機会創出数をこれまでに比べ大幅に増やすことができましたが、テレアポ先となるフレッシュなリードリスト獲得は途切れてはいけないことが前提であることに気づきました。これまでは、蓄積されていく一方でしたが、外部委託に切り替えたことで不足しがちとなり十分に外部委託の力を発揮できない状況が続いてしまいました。
不足しているテレアポ先のリードを補うために、ITCでは過去の獲得リストも活用することになりました。これまでアポを取りこぼしてきていたリードはそのままハウスリストに埋もれていましたが、外部委託することで掘り起こしから新たな案件を生み出せる可能性を見出すこともできました。
▼高い商談率
イベントや資料ダウンロード後のフォローアップによって代表突破コールに比べ、24%もの高い確率で商談につながりました。高い商談率の要因としては、自社のサービスに事前に触れているため課題やニーズを聞き出しやすく、適切なサービス紹介につながったためと考えられます。
新規開拓にテレアポは依然として有効
2024年時点でデジタルシフトの中でもまだまだ、テレアポ自体は有効であるとITC社内では結論付け、外部委託のテレアポを継続しています。一方で代表突破のテレアポは自社の商材に触れていないことから厳しいと判断しているため、前段階のリード獲得、広告、メール、DM、キャンペンーン施策実施による仕込みがアポ数、アポ率向上に重要であると考えています。
テレアポやインサイドセールス、組み合わせ施策を考えられている方お気軽にお問い合わせください!
ITCでは、自社の活動、クライアント企業のサービス提供のナレッジをもとに、テレアポ活動最大化を図るための戦略設計やターゲット企業リストの作成、テレアポのためのリスト獲得、前施策の実行など各種施策のサポートを行います。
そして、ご興味がおありの場合は、お気軽にお問い合わせください。