2020.07.13

コンテンツマーケティングとは|BtoBマーケ基礎vol.4

コンテンツマーケティング

コンテンツマーケティングとは|BtoBマーケ基礎vol.4

今マーケティングのデジタル化が進み、その中で「コンテンツ」という言葉を聞かない日はないのではないでしょうか。それほど現代のマーケティングにおいて「コンテンツ」は重要であり、様々な状況でコンテンツの活用が求められます。それに伴い、従来はメディアに向けて広告を出稿する側であった広告主が、自らメディアを所有・運営する「オウンドメディア」も注目されつつあります。

ここでは、デジタルマーケティングにおけるコンテンツマーケティングの意義やオウンドメディアの成功事例をご紹介します。

コンテンツマーケティングとは

コンテンツマーケティングとは、ターゲットユーザーへ適切かつ高品質なコンテンツを配信し、ファン化を促すことで最終的に製品購入などの収益化に繋げる活動を指します。リード(見込み顧客)の獲得だけでなく、既存顧客のエンゲージメント向上等にも用いられます。

ここでいうコンテンツには、記事や動画、資料やウェビナーなど様々なものが含まれます。これらに共通している点は、ターゲットが抱える課題やニーズのソリューションを、自社製品に関連した切り口で提供しているという点です。

たとえば、若者をメインターゲットとするアパレルブランドが、大学入学に向けての私服コーディネートの指南動画を配信しているとします。この例は、高校の制服生活から大学の私服生活へシフトする若者の、私服のコーディネート方法が分からないという課題へ、自社製品を交えた解決策を提供していると言えます。

  1. コンテンツSEOとの違い

コンテンツマーケティングと混同される別の用語に、「コンテンツSEO」があります。両者は似て非なるものであり、運用する際は違いをしっかりと理解して臨みましょう。

コンテンツマーケティングは、先述の通り「ターゲットのニーズに基づいたコンテンツを配信して購買に繋げる一連の施策」を意味します。
それに対しコンテンツSEOは、SEO(サーチ・エンジン・オプティマイゼーション:検索エンジン最適化)施策のもと、「コンテンツを充実させることで自社サイトへの流入を稼ぐ施策」です。ターゲットにとって優良なコンテンツを制作・配信する点は共通していますが、コンテンツSEOは自社製品・サービスを認知していない潜在層がターゲットであり、コンテンツをきっかけとして潜在層をサイトへ呼び込むことを目的としています。

コンテンツSEOとの違い

コンテンツマーケティングが収益化を目指す独立した一連の施策であるのに対し、コンテンツSEOはあくまでもSEO施策の一部と区別することもできます。また、コンテンツSEOで獲得した見込み顧客を、その後コンテンツマーケティングで購入・継続へ導くという点では、コンテンツSEOはコンテンツマーケティングの一部でもあります。

まとめると、コンテンツマーケティングとSEO施策の重なる部分をコンテンツSEOと捉えることができます。

  1. 主なステップ

それでは、コンテンツマーケティングの具体的な手順を見ていきましょう。

STEP1:ペルソナ設定

まずはターゲットとするユーザーのペルソナを設定しましょう。
性格なニーズを検出するため、性別・年齢層はもちろん、職業や趣味、よく用いるデバイスなど詳細なプロフィールを設定しましょう。
より実際の顧客に近いペルソナを設計するため、インタビューやアンケート調査、行動履歴等のような顧客データの分析を行うのも有効です。

STEP2:検索ワードの調査

ペルソナを設定したら、コンテンツ企画の段階に入ります。まずはペルソナのニーズを把握するために、Googleアナリティクスなどのツールで該当する層の検索ワードを調査しましょう。
ペルソナがどのような課題を抱え、商品のどのような情報を欲しているのか、検索ワードから分析します。あわせてSTEP1で示したような顧客データの分析を行うのもよいでしょう。

STEP3:カスタマージャーニーマップの設計

ペルソナのニーズを分析したら、ペルソナの購買までのプロセスを整理するため、カスタマージャーニーマップを設計しましょう。
カスタマージャーニーとは、顧客が商品を購買するまでのプロセスを旅に例えて表現したものであり、それに基づき各段階の顧客心理や行動を可視化したものがカスタマージャーニーマップです。

カスタマージャーニーマップの設計

カスタマージャーニーマップのフェーズを設計する際は、AISCEASというフレームワークを参考にするとよいでしょう。AISCEASとは、AISASという顧客の購買プロセスを表したフレームワークを、インターネットが普及した現代版にアップデートしたものです。

AISCEAS

ただし、ペルソナによっては必ずしもAISCEASのフレームワーク通りに進むとは限りません。
たとえば、商品に対して何かしらの固定観念を持っているユーザーもいることでしょう。そうしたペルソナをターゲットにする場合は、第一フェーズを単なる「認知」ではなく、固定観念を覆す「再認識」「再認知」などに修正する必要があります。そうなると、施策の方向性やコンテンツの内容も変わってきます。
あくまでも目安として、適宜ご自身の施策に合わせた調整を行うことが大切です。

STEP4:コンテンツ制作

カスタマージャーニーマップが完成したら、コンテンツ制作に着手します。
各フェーズのペルソナの心理に応じて、求めている情報を盛り込んだコンテンツを、適切なタッチポイントで制作しましょう。
内容に関しては、以下の点を注意しましょう。

・ユーザーにとってのメリットを明確に
 例:オシャレなファッションで大学デビューができる
・具体的な数字を盛り込む
 例:“簡単に着こなせるアイテム〇選”
・手軽さ・敷居の低さをアピール
 例:“初心者でも安心”、安価性(“全身コーディネートでたったの○○円”)
・自社商品をアピールし過ぎない

STEP5:コンテンツの公開・配信

コンテンツが完成し、公開が完了したら、各々のタッチポイントでターゲットへ配信します。各フェーズでペルソナが最も求めているコンテンツを、最も適切なタッチポイントで配信しましょう。

コンテンツマーケティングは、コンテンツ公開では完結するものではありません。PDCAサイクルに則ったアップデートが欠かせません。公開後のコンテンツのPV数や視聴数、メールの開封率などから効果を測定し、改善点の洗い出し・修正を行いましょう。場合によってはカスタマージャーニーマップまでさかのぼって修正し、コンテンツをペルソナの求めるものへ近づけましょう。

 コンテンツの公開・配信

  1. オウンドメディアとは

コンテンツマーケティングの施策の一環として、多くの企業が組み込んでいるのがオウンドメディアです。

オウンドメディアとは、直訳で「所有されるメディア」を意味し、企業が自社で所有しているメディアを指します。広義ではホームページやSNSアカウントなども含みますが、日本では多くの場合、企業ホームページから独立した、ブログやWEBマガジン形式のメディアを指します。

オウンドメディアに取り組むメリットとして、以下の点が挙げられます。

・コンテンツの資産化による広告依存からの脱却
 オウンドメディアに蓄積されたコンテンツが半永久的に集客効果を持つため、広告費の削減につながります。
・ブランディングに効果的
 専門性の高いコンテンツを継続して蓄積することで、ユーザーが繰り返しオウンドメディアを訪問するようになります。それにより自社が「専門家」として認識され、信頼を勝ち取ることができます。
・ロイヤルティ向上による中長期顧客の育成
 良質なコンテンツを配信し、ユーザーのファン化に成功すれば、企業にとって様々なメリットがあります。具体的には、価格競争からの脱却、比較検討の省略、定期購買などです。
・競合他社との差別化
 オウンドメディアの構築は、WEB広告と異なり真似されにくく、競合との差別化につながります。

注意点としては、以下の点が挙げられます。

・広告費以外のコストの発生
 人件費・管理費(ドメイン費用・サーバー費用)・外注費など。
・即効性に乏しい
 オウンドメディアはコンテンツが無ければ当然PV数は伸びません。一定数のコンテンツが蓄積されるまで、成果の判断は待たなければいけません。
・運用にノウハウが必要
 オウンドメディアを立ち上げるとなると、コンテンツの制作はもちろん、スケジュール管理やSEO対策など、多くの業務がついてまわります。発生する業務を整理し、対応可能な状況を確保したうえでの取り組みが必要でしょう。
・良質なコンテンツ制作の技術・費用が必要
 ペルソナを明確に捉え、ニーズに沿った情報を提供するコンテンツが無ければ、いくらオウンドメディアを始めたところで意味がありません。外注も選択肢の一つですが、費用が発生します。

以上、メリットとデメリットを把握しつつオウンドメディアには取り掛かりましょう。

  1. オウンドメディア事例5選

オウンドメディアの概要をお伝えしましたが、それでは実際にどのようなオウンドメディアが運営されているのでしょうか。BtoBを中心にご紹介していきます。

事例1:『1050+』東洋インキ株式会社

btob-marketing-basics-vol-4-6参照:https://www.toyoink1050plus.com/

東洋インキ株式会社は、情報関連・パッケージ関連の印刷インキを製造・販売している企業です。
コンセプトは「色」と「サステナビリティ」。デザイナー・クリエイターや企画職を主なターゲットに、サステナビリティの実現に向けたインキ・色の活用方法などを発信しています。上記の情報に加え、アーティストへの色に関するインタビューや、イメージカラー検索など、豊富なコンテンツが揃っています。

事例2:『WORKSIGHT』コクヨ株式会社

btob-marketing-basics-vol-4-7

参照:https://www.worksight.jp/

オフィス用品を展開するコクヨ株式会社。働き方改革を意識したオウンドメディアは多数あるなか、オフィス用品メーカーならではの「働く環境」という視点から、「Workplace」「Management」「Innovator」「Foresight」の4軸でコンテンツを提供しています。
Workplace」ではワークプレイス事例、「Management」では経営者視点「Innovator」では先駆的な改革事例、「Foresight」では有識者インタビューを扱います。

事例3:『ferret』株式会社ベーシック

btob-marketing-basics-vol-4-8

参照:https://ferret-plus.com/

マーケティング支援を行うベーシック株式会社が運営しています。
デジタルマーケティングの基礎から応用まで幅広く網羅したコンテンツが何よりの魅力。良質なコンテンツによるSEO対策に加えて、SNSの活用など多角的なマーケティングを行っています。
マーケティング関連以外にも、業界のニュースリリースやビジネスノウハウなど、多様な方向からPV数が稼げるのも強みです。

事例4:『ばね探訪』東海バネ工業株式会社

btob-marketing-basics-vol-4-9

参照:https://tokaibane.com/bane-tanbo/

金属ばねの製造・販売を行う東海バネ工業株式会社の運営する、ばねにまつわるモノづくりのレポートを発信するオウンドメディアです。
事例3の『ferret』とは打って変わって、ばねというニッチな領域にフォーカスしています。当然幅広い流入は見込めませんが、狭い領域に特化することで、製品への関心が高いユーザー層へリーチが可能です。BtoBでニッチな製品を扱う企業が多く、多くの場合製品単価も高額であるため、こうしたピンポイントでのターゲティングが有効です。

事例5:『ソーシャルメディアラボ』株式会社ガイアックス

btob-marketing-basics-vol-4-10

参照:https://gaiax-socialmedialab.jp/

株式会社ガイアックスは企業のソーシャルメディア構築・運営・監視を支援する企業です。
名称通り、ソーシャルメディア関連のコンテンツを提供しています。具体的には、各種SNSの特徴、SNSでマーケティングを行ううえでのポイント・注意点などです。デジタルマーケでのなかでもソーシャルメディアに特化していることにより、SNS運用に課題を抱える企業担当者の流入はもちろん、深堀した良質なコンテンツの制作・提供が可能です。
コンテンツには業界のタグも付けられており、幅広いユーザーへリーチできます。

  1. まとめ

コンテンツマーケティングは、ターゲットとするユーザー(ペルソナ)へ有益な情報をコンテンツとして提供することで、購買やファン化へつなげる活動です。

コンテンツSEOSEO施策の一環であり、サイト流入を目的として良質なコンテンツを制作するものであるという点で、コンテンツマーケティングとは異なります。

コンテンツマーケティングは、

  • ① ペルソナ設定
  • ② 検索ワードの調査
  • ③ カスタマージャーニーマップの設計
  • ④ コンテンツ制作
  • ⑤ コンテンツの公開・配信

のプロセスで行われます。

コンテンツマーケティンの一環として、オウンドメディアは多く取り入れられています。
オウンドメディアのメリットは以下の通りです。

  • ・コンテンツの資産化による広告依存からの脱却
  • ・ブランディングに効果的
  • ・ロイヤルティ向上による中長期顧客の育成
  • ・競合他社との差別化

以下の点には注意しましょう。

  • ・広告費以外のコストの発生
  • ・即効性に乏しい
  • ・運用にノウハウが必要
  • ・良質なコンテンツ制作の技術・費用が必要

コンテンツマーケティングは多くの広告手法とは異なり、知名度が必要ありません。純粋にモノで勝負できるのが、コンテンツマーケティングの醍醐味と言えるでしょう。
だからこそ、ペルソナの求める良質なコンテンツを提供するための研鑽、すなわちPDCAを回す必要があります。タッチポイントは適切なのか、どのような情報が求められているのか、想定するペルソナはそれで正しいのか、繰り返しPDCAを追求することがコンテンツマーケティング成功への近道と言えるでしょう。

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