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株式会社メディアジーン

ビジネスメディアを深掘る!広告価値を、メディアと広告代理店が本音で語る〜Vol.05 『ビジネス インサイダー ジャパン』〜

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インターネットメディアの台頭と多様化、企業の広告予算のインターネットシフトによって、事業モデルの変革に迫られているビジネスメディア。雑誌の休刊が相次ぐなか、オンライン版の会員化や有料コンテンツに注力し、広告メニューを刷新する動きも起きています。

「広告の出稿先」としてビジネスメディアを捉えた時、広告主は何を判断材料に媒体を選定すればいいのでしょうか。日本を代表するビジネスメディアに、自メディアの特徴や強み、今後の展望について話を聞きました。

Vol.05となる本稿では、株式会社メディアジーンの執行役員で、メディアプランニング部門 部門長の冨樫様に登場いただきました。合同会社デフサン吉村様をファシリテーターにお迎えし、当社松岡と行った鼎談の模様をお届けします。

経済メディア『ビジネス インサイダー ジャパン』からテックマニア向けの『ギズモード・ジャパン』まで、多様なオンライン媒体を展開

吉村 康(以下、吉村) ビジネスメディアとITコミュニケーションズ(ITC)の鼎談企画、5社目となる今回はメディアジーン様です。本日はよろしくお願いします。

まずはITCの松岡さんから、今回の鼎談の趣旨についてご説明をいただけますか?

松岡 秀昌(以下、松岡) ITCの松岡です。よろしくお願いします。当社は日本経済広告社グループに所属し、主にIT関連の広告主様に、多様なメディアへのご出稿を提案している広告代理店です。ビジネス誌やビジネスパーソン向けの情報サイトもそうした媒体メニューに含まれていますが、他の媒体との違いや、各ビジネスメディアの特徴、出稿のメリットについて、もっと詳しく知りたいという声を、広告主のお客さまからよくいただきます。

そこで、日本を代表するビジネスメディアの皆さまに、自社媒体の編集方針や広告媒体としての魅力などを語っていただく場として、この連載を企画しました。

早速ですが、メディアジーンの概要と、主な媒体についてご紹介いただけますか?

_13A3457株式会社メディアジーン 執行役員 メディアプランニング部門担当 アパレルメーカーにてバイヤーおよびプレスを経た後、エンタテインメント系出版社に入社。各種雑誌の広告営業を担当し、同社のWEB事業本部部長として、WEB広告の枠組みを超え数多くのソリューションを提供。外資系出版社のビジネスプロデューサーを経て、2017年株式会社インフォバーンに入社。2018年株式会社メディアジーン執行役員就任。メディアプランニング部門長として同社メディアの広告のプロデュース全般を担う。

冨樫 恵衣(以下、冨樫) ありがとうございます。メディアジーンは1998年に創業し、今年(2024年インタビュー時点)で26周年を迎えたメディアカンパニーです。

テックマニア向けの『ギズモード・ジャパン』(Gizmodo Japan、以下「ギズモード」)や、「仕事を充実させ、生活を楽しみたい」と考えるビジネスパーソンをターゲットとした『ライフハッカー・ジャパン』(Lifehacker Japan)など、米国のオンラインメディアのライセンスを取得し、日本版を運営しています。

ビジネスメディアとしては、20171月に米国の『Business Insider』の日本版である『ビジネス インサイダー ジャパン』(Business Insider Japan)の運営を開始しました。ミレニアル世代のビジネスパーソンを主なターゲットに、ビジネス、経済、政治、金融、テクノロジー、キャリアなど幅広い分野のニュースを日々配信しています。

また、当社は20235月、台湾のメディア企業であるThe News Lens Co.TNL)と経営統合し、TNLメディアジーン グループとなりました。これにより、アジア最大のメディアグループへと成長することを目指しています。

松岡 ビジネスメディアだけでなく、テクノロジーのアーリーアダプターや、ライフスタイルにこだわりを持つ人など、多様な読者をターゲットとするメディアを運営しておられるのが特徴的ですね。

当社の主なお客さまであるIT系の広告主様は、どちらかと言えばBtoBの広告を打つ機会が多いのですが、コンシューマー向けにも自社の製品・ソリューションの魅力をもっと伝えたいというお客さまもいらっしゃいます。toC向けのメディアも充実しているというのは、そうしたお客さまにとって非常にありがたいことだと思います。

テーマごとにメディアを細分化するバーティカルメディア戦略を展開

_13A4039合同会社デフサン 代表兼CEO 大学卒業後、東洋経済新報社へ入社。法人営業部門、新規事業開発のチームリーダーを経てコーポレートコミュニケーション部長に。局次長兼メディア(広告)営業部長を6年間務めた後、マネジメントソリューションズへ転職、ブランドマーケティング部長に就任。メディアの世界で、広告を提案営業する側と宣伝広告を出す側の両方を経験。現在は独立し、多くのビジネスメディアの広告事業を支援している。

吉村 2025年は貴社のメディアにとって、どんな年になりそうですか?

冨樫 『ビジネス インサイダー ジャパン』は、2年前からバーティカルメディア戦略を推進しています。『ビジネス インサイダー ジャパン』という大きな枠の中に、『Life Insider 』(ライフインサイダー)、『Money Insider 』(マネーインサイダー)、『Tech Insider 』(テックインサイダー)という個別テーマごとのメディアを設け、より専門性の高い記事を配信するというものです。2025年は、このバーティカルメディア戦略をさらに推し進めていきます。

吉村 テーマごとにメディアを細分化すれば、ターゲットを絞り込めるので広告媒体としての価値も上がりそうですね。

冨樫 おっしゃるとおりです。さらに、細分化したメディアと、『ビジネス インサイダー ジャパン』以外のメディアで、共同の編集企画や広告企画を展開する取り組みも始めています。

たとえば2024年には、『Tech Insider 』と『ギズモード』の共同で「AI First」という特集を企画しています。AIに関する同じ内容の特集記事が、どちらのメディアからでも読めるようにしました。 

吉村 なぜ、そのような企画を立ち上げたのでしょうか?

冨樫 普段、片方のメディアしか読んでいない読者に、もう一方のメディアにも興味を持ってもらいたいという狙いがあります。

『ギズモード』は、どちらかと言えばガジェット好きのアーリーアダプターを対象とするtoCメディアですが、ビジネス向けのコンテンツも充実させたいと考えていました。一方、『Tech Insider 』は、『ビジネス インサイダー ジャパン』のバーティカルメディアなので、ビジネス情報を求める読者が多く、コンシューマー向けの情報のみを中心に扱っているわけではありません。

そこで、双方の強みを融合させることで、それぞれの読者に新しい情報価値を提供し、普段読んでいないメディアにも興味を持ってもらおうと考えたのです。

2つのメディアで同時に掲載する広告企画も展開しています。ITCさんには、その第1弾の企画でお世話になりましたね。

松岡 はい。あるパソコンメーカー様の「AI First」特集へのご出稿をお手伝いさせていただきました。メディアジーンのいいところは、toBの『Tech Insider 』から、toCの『ギズモード』まで、あらゆるターゲット向けの媒体が選べることです。AIに関して言えば、技術トレンドなどの“上流”から、ビジネスや生活シーンにおける実際の使い方といった“下流”に至るまで情報をカバーできるので、広告主様の選択の幅も広がります。そのうえ、複数のメディアをクロスオーバーさせるメニューまで選べるというのは、非常に魅力的なオファーではないでしょうか。

広告メニューにとらわれず、アセットを活かしたソリューションを提供する

吉村 メディアジーンは、どのような方針のもとで編集や広告のコンテンツを制作しているのでしょうか?

冨樫 情報を一方的に発信するのではなく、読者とのエンゲージメントを高めるコンテンツづくりを心掛けています。具体的には、年齢や性別といった属性だけにとらわれず、読者の志向や課題感に合わせた表現を吟味することが大切だと考えています。

Tech Insider 』なら、読者が実際のビジネスシーンで「どんな働き方をしているのか?」という姿を思い描きながら表現方法を考えますし、『ギズモード』の場合は、比較的若く、リテラシーの高い読者が多いので、つねに「未来の視点」を持ちながら、読者に「わかっているね」と思ってもらえるようなコンテンツづくりを心掛けています。

こうした姿勢が評価されているおかげか、当社が制作した広告コンテンツは、広告主様のオウンドメディアなどで二次使用されるケースが非常に多いですね。

企業の広報部門では作れないような企画やコンテンツを仕上げられることが、広告主様から重宝がられるようです。

_13A3680株式会社ITコミュニケーションズ 第一ビジネスユニット 兼 マーケティングユニット 部長 BtoBマーケティング一筋10年。セールス兼マーケティング部の長として、営業組織とマーケティング部を統括。外資系ITクライアントで培ったフルファネルマーケティングのノウハウを活かし、様々な業界への支援を展開。特にBtoB領域におけるマーケティング支援では、戦略策定から、認知拡大、リード獲得、イベント企画・運営、メール・コンテンツマーケティングにおける制作、インサイドセールス支援、MA/CRMツールの活用等、幅広く対応している。

松岡 個人的にも、メディアジーンの編集コンテンツや広告コンテンツは非常にクオリティが高いと感じます。とくに『ギズモード』で視聴できる動画コンテンツは、作り込み方がとても秀逸ですね。

吉村 今後はどのような広告メニューを提供していく予定ですか?

冨樫 台湾のTNLとグループ企業となったことで、オーディエンスをアジアにまで広げることが可能になりました。今後は、日本の広告主様のコンテンツを多言語で国外に向けて発信することにも積極的に取り組んでいきたいですね。

特にAIESG、スタートアップといったテーマはグループ全体でも注力していて、すでに、台湾側が企画したESGに関する特集の日本版を制作するなど、編集コンテンツ、広告コンテンツの枠を超えてコラボレーションを進めていきます。

松岡 国内経済の成長が期待できない中、アジアでの事業拡大に活路を見出そうとしている広告主様はかなりいらっしゃいます。そうしたお客さまにとっては、願ってもない認知拡大の機会が提供できるかもしれませんね。

吉村 最後に、メディアとしてITCをはじめとする広告代理店に期待することがあれば教えてください。

冨樫 広告主様のニーズを最前線で感じ取っているのは、広告代理店の皆さんです。そのニーズをもっと共有して、よりよい広告商品を一緒に創り上げていきたいですね。

広告メニューにとらわれることなく、コンテンツ制作、読者、取材ネットワークなどのメディアのアセットを活かして広告主様の課題を解決できるソリューションをカスタマイズできますので、ぜひ何なりとご相談ください。

吉村 とても頼もしいですね。本日はありがとうございました。

_13A3457-1冨樫 恵衣(トガシ ケイ)
株式会社メディアジーン
メディアプランニング部門 部門長 兼 執行役員

アパレルメーカーにてバイヤーおよびプレスを経た後、エンタテインメント系出版社に入社。各種雑誌の広告営業を担当し、同社のWEB事業本部部長として、WEB広告の枠組みを超え数多くのソリューションを提供。外資系出版社のビジネスプロデューサーを経て、2017年株式会社インフォバーンに入社。2018年株式会社メディアジーン執行役員就任。メディアプランニング部門長として同社メディアの広告のプロデュース全般を担う。

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吉村 康(ヨシムラ ヤスシ)様
合同会社デフサン
代表兼CEO

 

大学卒業後、東洋経済新報社へ入社。法人営業部門、新規事業開発のチームリーダーを経てコーポレートコミュニケーション部長に。局次長兼メディア(広告)営業部長を6年間務めた後、マネジメントソリューションズへ転職、ブランドマーケティング部長に就任。メディアの世界で、広告を提案営業する側と宣伝広告を出す側の両方を経験。現在は独立し、多くのビジネスメディアの広告事業を支援している。

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松岡 秀昌(マツオカ ヒデアキ)
株式会社ITコミュニケーションズ
第一ビジネスユニット 兼 マーケティングユニット 部長

 

BtoBマーケティング一筋10年。セールス兼マーケティング部の長として、営業組織とマーケティング部を統括。外資系ITクライアントで培ったフルファネルマーケティングのノウハウを活かし、様々な業界への支援を展開。特にBtoB領域におけるマーケティング支援では、戦略策定から、認知拡大、リード獲得、イベント企画・運営、メール・コンテンツマーケティングにおける制作、インサイドセールス支援、MA/CRMツールの活用等、幅広く対応している。

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