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データ分析/活用

初心者でもわかる!Web運用広告レポートの分析・考察ポイント

MARKETER'S NOTE

本記事では、Web運用広告のレポート分析にチャレンジする際にポイントとなる事柄を、代表的な指標紹介と併せて解説します。コンバージョンの定め方や、各指標の意味をしっかりと理解し、レポート作成・分析を最適化しましょう。
「レポート作成は外注したが、分析は自社で行いたい」という場合も役立ちますので、ぜひ本記事をご一読ください。

Web広告で効果測定が重要な理由は?

インターネットの活用が広く一般化している現代では、広告にもさまざまな形態が出現し、マーケティング戦略も多彩になってきました。
ユーザーのニーズとメディアが多様化している状況では、やみくもに広告配信を行っても、コストばかりが膨らんでしまい適切なリターンは期待できません。企業には今、「どの広告が、どの配信方法で、どのような効果が出ているのか」を計測し、最適な広告戦略を組み立てることが求められているのです。

広告の費用対効果を高めるためには、各広告の効果を適正に測定し、その結果を改善につなげなくてはなりません。これには、「適切な目標を設定し、その目標に対して結果がどうだったのか」を明確にできる広告レポートを作成する必要があります。目標を設定する際は「この広告を見た人にどんな行動を取ってほしいのか」を明確にし、その行動を評価するための軸を決めましょう。この点を意識すれば、広告レポートの作り方自体も、その分析も、スムーズに最適化することができます。

なお、こうした基本を押さえた上で、広告レポート自動化ツールを用いることも非常に効率的です。

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広告レポート作成の基本:目標を明確化する

広告レポートを作成するときには、必ず配信した広告のターゲットと目的を明確化しましょう。「広告を見たユーザーがどんな行動を起こしてくれたらゴールなのか」をはっきりとさせ、そのゴールとなるポイントを軸にレポートの作成と分析を進めることが基本です。

また、外部の代理店やコンサル会社に広告レポート作成を依頼する場合も、「自社ではなぜ広告レポートがほしいのか」「どのようなユーザーをターゲットとしていて、何をゴールとしているのか」を明確に外注先に伝えることで、スムーズに対応してもらいやすくなります。

以下では、代表的な目標となるポイントを3つ紹介します。

自社サイトへのアクセス

Web広告を見たユーザーが広告をクリックし、自社サイトへアクセスしたら目標達成とします。ターゲットとして想定するのは、「まだ自社の商材については未認知だが、潜在的なニーズはあるユーザー」、あるいは「すでに自社やその商材を認知し、多少は関心を持っているユーザー」です。彼らからより興味・関心を持ってもらい、商材購入への具体的なステップへ進んでもらうための広告なら、自社サイトへのアクセス数を目標とするとよいでしょう。

商材購入または、問い合わせ

自社サイトへアクセスしてくれたユーザーが、実際に商材購入に至るか、商材について問い合わせを行ってくれたら目標達成とします。この目標を設定する際は、サイト内に「ユーザー情報入力欄を備えた問い合わせフォーム」を用意しておきます。そこで問い合わせしてもらえば、ユーザー情報を獲得でき、広告以外の施策に展開できるようになります。売上拡大やリード獲得を目指しているときに有効な目標設定です。

広告の表示回数

検索結果画面や他サイトなどで、ユーザーの画面に広告が表示された時点で目標達成とします。この場合は、自社サイトにアクセスしてもらえなくても、表示されただけで目標達成とします。自社自体や商材の認知拡大を目的として設定される目標です。
認知拡大を目標にする場合は、ある程度まとまった予算を準備し、特定の期間に集中して、さまざまなメディアで行わないと効果が出にくいと言われています。また、広告が表示されただけで認知度が上がるとは言い切れないため、別途「認知度調査」を実施して効果を検証するケースが多いのが実態です。

代表的な計測指標を知る

目標に沿って広告活動を行ったら、「その目標が実際どのくらい達成されたか」をCV値として計測し、広告レポートを作成・分析します。
先述のとおり、広告レポート自体は代理店・コンサル会社に作成してもらえますが、作成されたレポートは自社でも分析できるようにしておきましょう。自社にしかわからない情報も踏まえて分析をすることで、問題点の洗い出しや、改善策の立案がスムーズになります。

レポートの分析には、CV値に関するさまざまな指標の意味を知っておくことが大切です。代表的な指標を以下で紹介していきます。

CV

広告レポートには必ずCV値が記載されています。しかし「どんな目標をCVポイントと定めたか」によって、CV値として表記されているものが異なります。例えば、「特定の資料をダウンロードする」をCVポイントとしたなら、CV値となるのは「自社Webサイトにアクセスユーザーが、実際に該当資料のダウンロードに至った回数」です。
CVは広告レポートの基本的な指標で、後述する他指標を扱う際も利用されます。広告レポートを見るときは、まずこのCVの値をしっかりと認識しましょう。

CTR

表示された広告が、どのくらいクリックされたのかを数値化する指標です。

「広告のクリック回数」÷「広告の表示回数」

で算出します。広告表示によって、ユーザーの反応をどれくらい喚起できているのかがわかります。またABテストの結果を分析するときにも利用されます。AデザインのCTRとBデザインのCTRを比較すれば、テスト結果は一目瞭然です。

CVR

「コンバージョン率」とも呼ばれます。広告をクリックしたユーザーの内、どのくらいの割合がCVポイントまで至ったのかを示します。

「CV値」÷「広告のクリック数」

で算出します。何をCVにしているかにもよりますが、基本的にこの値が低い場合は、「広告には興味を持ったが、実際の商材や自社には興味を持たなかったユーザー」が多いことを示しています。

CPA

「顧客獲得単価」や「コンバージョン単価」とも呼ばれます。CV値を1上げるのに、どのくらいのコストがかかっているのかを表示する指標です。

「コスト」÷「CV値」

で算出します。この値が高すぎる場合は、成果にコストが見合っていないと考えられます。

ROAS

いわゆる費用対効果を表す指標です。「広告費1円の効果として、売上がいくら上がっているのか」がわかります。

「売上額」÷「広告費×100(%)」

で算出します。この数値が低すぎる場合、コストパフォーマンスが悪いと理解して差し支えありません。

広告レポートで効果を可視化する

広告レポートを分析する目的は、定めた目標について「どの施策がどんな効果を上げたか・上げていないか」という現状を把握することです。ただし、広告レポート上の値すべてを見ようとしても非効率的です。「上がり下がりが顕著な数値」や「目標(CV値)に関りの深い数値」に集中して整理しましょう。

先述した通り、CV以外の指標は、「自社がCV獲得を目指して取っている行動が、どのようにCV達成に関与しているのか」を示していることが多いです。
例えばCPAが高すぎる場合、その手前のCPCが高くなっているのか、CVRが低くなっているのかを見ていく必要があります。同じように、CPCが高すぎる場合は、imp単価が高騰しているのか、CTRが低くなっている可能性があります。
このように、目標値に関わる各指標を分析していくことで、広告効果を改善するサイクルを回すことが可能になるのです。

ユーザー視点で効果を考察し、施策改善につなげる

現状の広告効果をレポートから可視化できたら、それに基づき、改善策を考えます。例えば「CV自体は十分だが、CPAが明らかに高すぎる」という結果が出たなら、コストを押し上げている要因を考えます。そして、「CV値を維持したまま、その要因を取り除く」ための策を考えていくのです。このように、「顕著な数値」に着目して分析すると、改善策を立てやすくなります。

また、ある数値が「上昇している理由・下降している理由」は、広告レポートだけを見ていても理解不可能なこともあります。社会や世界の状況や、ニーズの変化、競合他社の広告戦略の結果などを予想し、広い視野で原因を仮定・考察していきましょう。
こうしたときに重要なのは、「ターゲット層としているユーザー視点で、原因を仮定する」ことです。「そうしたユーザーがどんな理由でCVへ至る行動を取るか」を軸として、どうやったら当該の指標数値を上昇させられるか・降下させられるかを考えていくと効果的です。

まとめ

広告レポート作成・分析に欠かせない、代表的な指標を紹介しました。分析の際は、広告の目標を明確に認識し、それをCV値として把握しながら、そのCVとの関係性を意識しつつ他指標についても考察していくとよいでしょう。

ITコミュニケーションズでは、こうした広告レポート作成・分析を含めた総合的なマーケティングサポートを提供しています。ぜひITコミュニケーションズにご相談ください。

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