昨年度実施したマーケティング施策TOP3は「展示会」「メール」「オンラインセミナー」

昨年度に実施したマーケティング施策として、「展示会(52.3%)」が他を大きく引き離して最上位となり、「メールマーケティング(37.1%)」、「オンラインセミナー(36.7%)」が続きました。
BtoBにおいても「SNSマーケティング(29.5%)」が重視されていることが判明し、注目されつつあるLLMO・GEO(生成AI対策)については、5.1%にとどまりました。
展示会出展の目的は「リード獲得」と「認知向上」。
新規・既存双方の顧客との関係強化にも期待

展示会出展の目的として、「リードの獲得(56.5%)」が最多となり、「製品・サービスの認知度向上(55.6%)」が僅差で続きました。
また、「既存顧客やパートナーとの関係強化(46.0%)」や「案件化・商談化への貢献(44.4%)」といった、新規・既存顧客双方との関係強化も目的として大きな要素だと言えそうです。
一方で、「競合他社の動向把握(31.5%)」や「市場ニーズの把握(30.6%)」など、情報収集手段の一つとして考えている企業も一定数みられました。
展示会出展のメリットは“リアルならではの体験価値”。
これによりブランド認知と信頼関係の構築を期待

展示会のメリットとして、「ブランド認知・存在感を高める機会 (58.1%)」が最多となり、「来場者の関心度や反応を感じ取れる(51.6%)」、「製品・サービスを実際に見たり触れてもらうことができる(50.0%)」が続きました。
また、「偶発的な出会いや顧客との接点創出(49.2%)」や「対面での信頼関係構築(47.6%)」など、リアルならではの体験価値が重視されているといえそうです。
展示会は、ブランド認知を高めるとともに、来場者の関心や反応を直接うかがいながら、信頼関係を築く場として活用されているといえます。
オンラインセミナー開催の目的は、「リード獲得」と「認知度向上」
そのほかに顧客育成の手段・場としても活用

オンラインセミナー(ウェビナーなど自社主催)の目的として、「リードの獲得(59.8%)」が最多となっており、展示会と同様、特に新規開拓を期待した取り組みとなっています。
以降、「製品・サービスの認知度向上(47.1%)」や「既存顧客やパートナーとの関係強化(46.0%)」が続きました。
展示会の目的と対比しますと、「リードナーチャリング」の差が8ポイントほどあり、オンラインセミナーは展示会よりも顧客育成の手段・場として活用されているようです。
逆に展示会は、オンラインセミナーよりも「製品・サービスの認知度向上」を目的に開催・出展されている(8ポイントほどの差)ことがわかりました。
オンラインセミナー開催のメリットは、場所や参加人数といった制約を受けづらい柔軟性や金銭的な優位性

オンラインセミナーのメリットとして、「参加者の移動負担がなく、参加のハードルが低い(65.5%)」が最多となり、「地理的制約がなく、広範囲にリーチできる」と「少人数から大規模イベントまで柔軟に対応可能」が同率の47.1%で続きました。オンラインの特性でもある場所や参加人数といった制約を受けづらい柔軟性をメリットとして考えていることがわかりました。
また、「会場費などのコスト削減(43.7%)」や「アーカイブ配信による継続的な情報提供(36.8%)」など、金銭的な優位性や業務効率などにもメリットを見出していることが示されています。
展示会やオンラインセミナーに優劣はなく、“オンライン/オフライン施策の統合的な展開”が成功の鍵

昨年度に実施した施策のうち、イベント施策に関しては、「展示会(オンラインを除く)」が49.1%※と高い効果を得ており、「オンラインセミナー(メディア主催)」では51.9%※、 「オンラインセミナー(自社主催)」では39.1%※と効果の高さを評価しています。
オンライン/オフラインどちらも高い評価を得ており、イベント施策はどちらかの優劣ではなく、両施策の統合的な展開が成功の鍵だと言えそうです。
イベント施策以外では「マス広告」が55.1%※で最上位となっており、未だ有効な施策となっています。
また、近年注目されている「LLMO・GEO(生成AI対策)」については、「非常に効果が高かった」との回答に限りますと最上位でした。