• HOME      >      
  • ブログ      >      
  • ビジネスメディアを深掘る!広告価値を、メディアと広告代理店が本音で語る〜Vol.09『日刊工業新聞社』〜

株式会社 日刊工業新聞社

ビジネスメディアを深掘る!広告価値を、メディアと広告代理店が本音で語る〜Vol.09『日刊工業新聞社』〜

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8715 (1)

インターネットメディアの台頭と多様化、企業の広告予算のインターネットシフトによって、事業モデルの変革に迫られているビジネスメディア。雑誌の休刊が相次ぐなか、オンライン版の会員化や有料コンテンツに注力し、広告メニューを刷新する動きも起きています。

「広告の出稿先」としてビジネスメディアを捉えた時、広告主は何を判断材料に媒体を選定すればいいのでしょうか。日本を代表するビジネスメディアに、自メディアの特徴や強み、今後の展望について話を聞きました。

Vol.9となる本稿では、日刊工業新聞社 東日本支社次長 企画営業部長 の松之舎茂喜様、総合企画部 クロスメディア企画グループ 部長の篠瀬祥子様、業務局 広告部の吉良栄実子様に登場いただきました。メディックス ビジネスマーケティングユニットマネジャーの大内田将輝様、当社松岡と行った座談会の模様をお届けします。

創刊110年を迎える『日刊工業新聞』
雑誌、書籍のほか、デジタルメディアも展開

 

―ビジネスメディアとITコミュニケーションズ(ITC)の座談会企画。本日ご登場いただくのは、日刊工業新聞社の松之舎さん、篠瀬さん、吉良さん。そして広告代理店サイドから、メディックスの大内田さんです。よろしくお願いします。最初にITCの松岡さんから、座談会の趣旨についてご説明をお願いします。

 

松岡 秀昌(以下、松岡) よろしくお願いします。私が所属するITCは日本経済広告社グループの一員で、主にIT関連の広告主様に紙媒体およびオンライン媒体へのご出稿や、イベントへのご協賛・出展などを提案している広告代理店です。

IT関連メディアはもちろんのこと、ビジネス誌やビジネス系情報サイトへの出稿もご提案していますが、他の媒体との違いや、各ビジネスメディアの特徴、出稿のメリットについてもっと詳しく知りたいという声を、お客様からよくいただきます。

そこで、日本を代表するビジネスメディアの皆様に、自社媒体の編集方針や広告媒体としての魅力などを語っていただく機会として、この連載を行うことにしました。

今回は、広告代理店サイドの代表としてメディックスの大内田さんにもご参加いただいています。ひと言、ごあいさつをお願いします。

大内田 将輝(以下、大内田) ご紹介ありがとうございます。大内田です。メディックスはWebマーケティングの総合コンサルティング事業をしている会社で、今年の3月に東証スタンダード市場に上場しました。その中でも、私の所属するビジネスマーケティングユニットでは、20年以上BtoB企業のマーケティング支援を専門にしており、IT企業のほか、製造業のお客様向けにマーケティング支援や広告出稿のお手伝いなどを行っています。

日刊工業新聞社は製造業に強いので、本日は、製造業向けにどのようなメディアやサービスを提供しておられるのか、詳しくお話を聞ければと思っています。

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8471 (1)株式会社 メディックス ビジネスマーケティングユニット 3G マネジャー 2015年に新卒でメディックスに入社。入社以来、BtoB特化のデジタルマーケティング支援部隊に所属。BtoBマーケティング支援歴10年以上。大手IT・製造業など、BtoB企業を100社以上担当。データセンター事業者にマーケティング担当として常駐経験有。現在は、営業グループのマネジメント業務に従事。

 

―それではまず、日刊工業新聞社の概要についてお聞かせいただけますか? 

 

松之舎 茂喜(以下、松之舎) ありがとうございます。当社は、産業総合紙の『日刊工業新聞』をはじめ、『機械設計』『プレス技術』『型技術』といった、ものづくり系の専門雑誌、書籍、デジタルメディアなどを展開する産業系の総合メディア企業です。

中核メディアである『日刊工業新聞』は1915年に創刊しており、今年1130日で110周年を迎えます。「モノづくり」「自動車」「ロボット」「機械・航空機」「電機・電子部品・情報・通信」など、業界別の読みやすい紙面構成となっており、とくに「中小企業・地域経済」面では、全国39カ所の拠点から記者が送ってくる地場産業の動きや、自治体の産業支援策、産学連携などのニュースを発信しています。

デジタルメディアは、『日刊工業新聞 電子版』のほか、ニュースやオリジナルコンテンツを、より新鮮に親しみやすく発信する『ニュースイッチ』などの媒体を運営しています。

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8684 (1)株式会社 日刊工業新聞社 東日本支社次長 入社後、本社広告局で流通・サービス、金融、電機・情報通信業界を14年間担当。2013年以降は東京、長野、広島、千葉、埼玉で中堅・中小企業の情報発信と経営者ネットワークの活性化に従事。現在、東日本エリアの総支局および東京都内営業部門を統括し、次世代グローバル人材塾の事務局長を務める。

コロナ禍以降、オンライン展示会を強化、
企業や団体とコラボレーションメディアも制作

 

―イベントの開催にも力を入れているそうですね。

 

吉良 栄実子(以下、吉良) はい。今年で26回目を迎え、世界最大規模のロボット専門展として国内外から高く評価されている『国際ロボット展』(今年は123日~6日、東京ビッグサイトで開催)など、大小さまざまな展示会を主催・共催しています。

また、ものづくりに関する各種セミナーや、教育用映像ソフト・通信教育講座などの教育サービスも行っており、展示会・教育・出版事業の3つを合わせると、売り上げは新聞事業とほぼ同じ規模になります。

いずれの事業にも共通するのは、「産業界はBtoBの発信において、何を求めているのか?」を徹底追求し、「困り事」を解決するためのソリューションとして提供している点です。時代とともに事業戦略が変わっても、この基本姿勢だけはしっかり貫いていきたいと考えています。

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8325 (1)株式会社 日刊工業新聞社 業務局広告部 2017年に入社後、東京支社(現 東日本支社)企画営業部に配属。中堅・中小企業向けの営業や、千葉県や岡山県の企業誘致セミナーなどを担当。2019年より現部署に異動し、新聞・デジタル広告の営業を中心に、セミナー企画・運営など幅広い事業に従事。

松岡 ここ数年で言うと、事業戦略はどのように変わってきているのでしょうか?

吉良 やはりコロナ禍以降、イベントやセミナーをオンラインで開催する機会が増えたことが大きな変化ですね。コロナ終息後も、ニーズの多様化に対応して、引き続きオンライン展示会やウェビナーを数多く開催しています。

篠瀬 祥子(以下、篠瀬) コロナ禍でリアルの展示会が開催できなくなったとき、先を見据えて、オンライン展示会を開催するためのプラットフォームを自社で構築しました。他社が提供するシステムを利用して開催する方法もありましたが、BtoB分野の発信をデジタル上で行う流れは後戻りしないだろうと考え、思い切って投資をしたのです。

現在、展示会は、リアルとオンラインを同時に開催する「ハイブリッド型」が中心となっています。リアル展の開催前の時期から開催後のフォローまで、オンライン上で多くの情報発信がされるようになっています。長い期間、市場でアピールいただけますので、当社の営業担当も展示会の事前から期間中、アフターまで、さまざまな提案のしどころを工夫して考えていく必要があります。また、自社だけでなくもちろん、他社主催も含めてイベント企画ニーズがたくさん生まれています。新聞社のネットワークでスピーカーアレンジしてほしい、集客を手伝ってほしいなどの要望が増えたこともあり、お手伝いすることが増えてきています。

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8616 (1)株式会社 日刊工業新聞社 総合企画部クロスメディア企画グループ部長 名古屋支社、三重支局を経て2010年より本社企画部で、機械、環境関連などの特集取材担当。17年千葉支局長。22年から本社総合企画部長。同年より高専特集を担当。以来、エンジニア人材育成関連の発信など手がける。

松之舎 デジタル化の流れとともに、ここ数年増えているのがオウンドメディアの制作です。当社は、製造業を中心とした企業や団体とコラボレーションし、その事業活動に関する情報を客観的な視点で発信する「Journagram(ジャーナグラム)」というプラットフォームを運営しています。『日刊工業新聞』が培ってきた信頼性や、制作力、情報力によって、企業や団体の取り組みを印象的にアピールできる点がご好評をいただいています。

松岡 110年の歴史を持つ新聞事業が培ってきたノウハウが生かされているわけですね。

松之舎 『日刊工業新聞』は、110年の間に大都市圏から地方まで、そして、大企業から中堅・中小企業まで、広範囲にわたる企業や経営者とのネットワークを形成してきました。自治体や大学、各地にある産業支援機関との幅広い繋がりもあります。これらのネットワークを駆使してさまざまな情報を収集し、発信できることも、読者や広告主様に提供できる当社の価値ではないかと思います。

 

―大内田さんは、日刊工業新聞社のメディアにどのような魅力を感じますか?

 

大内田 製造業界での歴史が長く、業界への理解が深いため、広告主の製品をしっかりとプロモーションできるコンテンツを制作いただいています。自社でプラットフォームを立ち上げ、オンライン展示会を強化されている点も、製造業のお客様のニーズにかなっているのではないでしょうか。また、コロナが落ち着き、リアルの展示会に人が戻ってきているという話も聞きます。製造業ではモノを見て、確かめることも重要ですから、「ハイブリッド型」でオンラインとオフラインを融合させているのは、非常に時代にマッチしていると思います。

読者、広告主様、メディアが
「三方良し」となる広告事業を目指す

 

―オンラインの話が中心になりましたが、紙の新聞については、どんな強みがあるとお考えでしょうか?

 

篠瀬 紙面上では、業界テーマ別と地区特集を合わせて、毎年700本近い広告特集を掲載しています。中には当社でしか扱っていないテーマもあり、ものづくりに関連する広告を特定された読者に発信できるのは、『日刊工業新聞』ならではのユニークな点だと言えます。社内に広告特集専門のチームがあり、クオリティを持った記事広告が制作できる体制を築いています。

 

―新聞の発行部数が減り続ける今日、「紙に広告を出す意味があるのか?」と考える広告主様もいらっしゃいます。この点については、いかがですか?

 

松之舎 地方には、いまだにオンラインよりも紙の新聞で情報を得たいという読者が大勢いらっしゃいます。そうした方々にリーチするためには、紙の広告特集がいまでも有効だと思います。実際、『日刊工業新聞』が掲載する年間700本近い広告特集のうち、半分の約350本は地方の支局が制作しています。それだけ紙に対する地方のニーズは高いのです。

吉良 最近では、オンライン広告によるリード獲得はやり尽くしたので、新たな顧客層へのアプローチの一つとして、新聞広告を打ちたいという広告主様も増えてきています。

松岡 ところで、『日刊工業新聞』では「高専特集」という広告企画も行っているそうですが、これはどんな企画ですか?

篠瀬 優秀なエンジニアを獲得したいものづくり企業を対象に、全国の高等専門学校(高専)の学生との接点づくりをお手伝いする企画です。具体的には、特集ページに自社をアピールする記事広告をご出稿いただいており、全国にある国立・公立・私立の58校の高専へ紙面やWEBなどさまざまな形でお届けしています。

高専生の就職・進路応援特集「KOSEN 最前線2025」

今年は高専卒業生や工業高校生を当社が主催で関わるものづくり系展示会に招待する企画パッケージも提供を開始しています。

大内田 日ごろ製造業のお客様と接していると、人手不足の影響で求人広告のニーズが高まっていることを実感します。最近はダイレクトリクルーティング(企業が人材に直接アプローチする採用手法)が好まれているようですが、そのニーズにかなった企画だと言えそうですね。

 

―今後の広告事業において、日刊工業新聞社は、ITCやメディックスのような広告代理店に何を期待しますか?

 

吉良 ここまでお話してきたように、当社は新聞、デジタルメディア、雑誌、書籍、イベントなどを通じて多彩なコンテンツを提供しています。これらを組み合わせれば、より効果の高い情報発信が可能になりますので、広告代理店には統合型プロモーションを広告主様にご提案されることを期待したいです。そのために当社からも代理店に対して、会社で取り組んでいる内容を発信させてもらえるこうした機会は有り難いです。

篠瀬 近年は、海外からの問い合わせも増加しています。直接、企業から来ることもあれば、海外の投資機関や大使館経由などさまざまあります。日本の産業界に売り込みたいというニーズが今のところ多いのですが、社内リソースだけでは対応が限られるところもあり、間に入ってくださる代理店の存在があると有り難いです。日本企業の海外市場への発信も増えてくるはずなので、そこを一緒に取り組めるパートナーと一緒に、日本のものづくりにも刺激を与えられるような取り組みができればと考えています。

松岡 わかりました。一方で、私たちITCは、日刊工業新聞社が持っておられる製造業のお客様の課題や「困り事」に関する情報を、できる限り共有していただきたいと思っています。それが、製造業にIT機器やソリューションを提供する広告主様のマーケティング戦略に役立ち、より効果の高い広告が打てるようになるからです。

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8428 (1)株式会社ITコミュニケーションズ 執行役員 ビジネスデザイン本部 本部長 BtoBマーケティング一筋10年。セールス兼マーケティング部の長として、営業組織とマーケティング部を統括。外資系ITクライアントで培ったフルファネルマーケティングのノウハウを活かし、様々な業界への支援を展開。特にBtoB領域におけるマーケティング支援では、戦略策定から、認知拡大、リード獲得、イベント企画・運営、メール・コンテンツマーケティングにおける制作、インサイドセールス支援、MA/CRMツールの活用等、幅広く対応している。

大内田 製造業の皆様は、限られた人員の中で開発や生産、営業など多岐にわたる業務を担われており、情報発信やブランディングまで手が回りにくいという実情があります。

私たちメディックスは、そうした企業の「想い」や「強み」をしっかりと言語化し、日刊工業新聞が持つ多彩なメディアやイベントと組み合わせることで、成果につながる戦略的な発信を共に実現していきたいと考えています。日刊工業新聞と連携しながら、日本のものづくり企業の魅力を国内外に広く届けていければと思います。ぜひ、今後も情報交換をお願いします。

 

―最後に、日刊工業新聞社から広告主様にひと言メッセージをお願いします。

 

松之舎 当社は、新しい広告商品やビジネスモデルを構築するため、2020年からビジネスインフラの整備を進めてきました。現在、土台は十分に整いつつあるので、今後、より付加価値の高い広告商品をどんどん提供していきます。

単なる情報伝達にとどまらず、情報を繋ぎ、育て、価値にしていくことが、我々の目標です。110年の歴史で培った編集力と事業設計力を融合させて、読者、広告主様、メディアが「三方良し」となる広告事業を目指していますので、ぜひご期待ください。

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8684 (2)

松之舎 茂喜(マツノシャ シゲキ)様

株式会社 日刊工業新聞社

東日本支社次長

 

入社後、本社広告局で流通・サービス、金融、電機・情報通信業界を14年間担当。2013年以降は東京、長野、広島、千葉、埼玉で中堅・中小企業の情報発信と経営者ネットワークの活性化に従事。現在、東日本エリアの総支局および東京都内営業部門を統括し、次世代グローバル人材塾の事務局長を務める。

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8616 (2)

篠瀬 祥子(シノセ サチコ)様

株式会社 日刊工業新聞社

総合企画部クロスメディア企画グループ部長

 

名古屋支社、三重支局を経て2010年より本社企画部で、機械、環境関連などの特集取材担当。17年千葉支局長。22年から本社総合企画部長。同年より高専特集を担当。以来、エンジニア人材育成関連の発信など手がける。 

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8325 (2)

吉良 栄実子(キラ エミコ)様

株式会社 日刊工業新聞社

業務局広告部

 

2017年に入社後、東京支社(現 東日本支社)企画営業部に配属。中堅・中小企業向けの営業や、千葉県や岡山県の企業誘致セミナーなどを担当。2019年より現部署に異動し、新聞・デジタル広告の営業を中心に、セミナー企画・運営など幅広い事業に従事。

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8471 (2)

大内田 将輝(オオウチダ マサキ)様

株式会社 メディックス

ビジネスマーケティングユニット 3G マネジャー

2015年に新卒でメディックスに入社。入社以来、BtoB特化のデジタルマーケティング支援部隊に所属。BtoBマーケティング支援歴10年以上。大手IT・製造業など、BtoB企業を100社以上担当。データセンター事業者にマーケティング担当として常駐経験有。現在は、営業グループのマネジメント業務に従事。

メディックスBtoBマーケティング支援サービスの詳細はこちら

ITコミュニケーションズ_日刊工業新聞-8428 (1)-1

松岡 秀昌(マツオカ ヒデアキ)
株式会社ITコミュニケーションズ
執行役員 ビジネスデザイン本部 本部長

BtoBマーケティング一筋10年。セールス兼マーケティング部の長として、営業組織とマーケティング部を統括。外資系ITクライアントで培ったフルファネルマーケティングのノウハウを活かし、様々な業界への支援を展開。特にBtoB領域におけるマーケティング支援では、戦略策定から、認知拡大、リード獲得、イベント企画・運営、メール・コンテンツマーケティングにおける制作、インサイドセールス支援、MA/CRMツールの活用等、幅広く対応している。

 

\無料資料はこちら かんたん1分で入力!/
FY25購買行動調査レポート

 

高額IT商材CTA

 

特殊サイト用お問合せ