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データドリブン経営とは?プロセスや成功事例も紹介

MARKETER'S NOTE

近年、「データドリブン経営」なる言葉を耳にする機会が増えました。多様なデータを経営に用いる手法を指しますが、詳しくは知らないという企業経営者の方も少なくないでしょう。本記事では

、データドリブン経営の概要やプロセス、成功事例などを紹介します。取り組みを始める前に成功事例を知り、イメージを明確化しておきましょう。

今注目されるデータドブリン経営とは?

「データドリブン(Data Driven)」とは、日本語で「データ駆動」と訳されます。そして「データドリブン経営」とは、このデータドリブンの手法を用いて、マーケティングや経営に活かすことです。

従来は、経営者の主観や経験則などに依存した経営が行われるケースは珍しくありませんでした。しかし、主観による判断は誤算を招きやすく、顧客やターゲット層のニーズを正確に把握できないことも少なくありません。
一方、データドリブン経営は意思決定において、データを最大限活かす経営手法です。日頃の業務などをはじめ事業活動を通じて必要とされるデータを収集し、収集したデータを分析し、導き出された根拠に基づき、意思決定や行動を起こすことが大きな特徴です。

データドリブン経営が注目される背景

そもそも、どうして今データドリブン経営が注目されているのでしょうか。さまざまな理由が考えられますが、一言でいうなれば時代の変化です。顧客ニーズや市場の環境が目まぐるしく変わり、多様化する現代において、企業側にも変革を求められたことが影響しています。以下では、データドリブン経営に注目が集まった背景についてさらに見ていきましょう。

顧客ニーズの変化と多様性

現在は、誰もがスマートフォンやタブレット端末などを所有する時代です。インターネットを利用して手軽に情報を入手でき、嗜好を追求しやすくなりました。また、5GやAI、自動化ロボットなど様々な技術の登場や環境の変化に伴い、次々と商品やサービスが生まれるなど非常にスピード感のある世の中になっています。その結果、消費者のニーズや価値観、行動などにも大きな変化をもたらすこととなったのです。

このような変化が激しい時代においても、消費者から必要とされる商品やニーズに応えるサービスを生み出すためには、消費者が何を求めているのかを可能な限り正確に把握しなくてはなりません。そのためには、経験や勘だけに頼った経営ではなく、根拠のあるデータを用いる必要があります。

データドリブン経営なら、データから抽出した結果を基に、消費者が真に求めるものを把握できます。主観が入り込まないため、客観的にニーズを把握可能となるのです。

ITの発展と環境の変化

誰もが当たり前のようにインターネットを利用する現代では、スマートフォンやIoT家電などを筆頭に、IT技術が非常に身近な存在となりました。これにより、従来と比べて格段にビッグデータが集まりやすい状況となっています。

IT技術の発展により、顧客体験がアナログからデジタルへの移行が進み、企業がさまざまなデータを収集、そして分析できる環境も整ってきました。
このようにビッグデータの収集と分析が容易な現代であれば、自社が利益拡大を目指すにあたり「どのような製品を開発すればよいのか」「ベストなマーケティング手法な何なのか」といった課題にも明確に回答を導けます。

データドリブン経営が注目される理由

すでに、さまざまな企業がデータドリブン経営に注目し、ビジネスに活かしています。これほど注目されている理由としては、「企業にとって得られるメリットが多いこと」が挙げられます。

また、データドリブン経営において、デジタルテクノロジーの導入は欠かせません。データの収集や分析、その後の活用も含めて、デジタルテクノロジーが用いられるからです。デジタルテクノロジーの導入により社内に散在していたデータを集約する取り組みが進み、さらにそのデータを活用することで生産性の向上、売上げ成長や収益率の改善などにつながるのは大きなメリットです。

また、主観を排除した判断を行えるため、一般消費者や既存客のニーズを正確に把握できるのもポイントです。何を欲しているかを正確につかめるため、満足度の高い商品やサービスの提供につながります。顧客が真に欲するものを提供できるため、回り道をしなくて済むこともメリットと言えます。これにより余計なコストが生じにくくなり、コスト効率の改善へつながるのです。

データドリブン経営の分岐点。課題を成功に導くポイント

データドリブン経営を成功させるには、組織全体で取り組むことが大切です。特に、最終的な決定権を持つマネジメント層がデータドリブンに対して、理解を深めることは不可欠です。
データドリブンは概念だけでは、やや理解しづらいため、なかなかイメージしにくいものです。
「データドリブンにより何を実現できるのか」具体的な事例などにできるだけ触れたり、社内外問わず関係する人たちも何度も話し合ったり、認識を合わせるなどの取り組みは効果的です。

また、データ分析に関する知識や技術をもった人材の確保も必要です。社内にいれば問題ありませんが、そうでないなら新たに採用しなくてはなりません。現場を指揮するリーダーがデータドリブンを理解していないようでは、現場の混乱を招き、計画倒れになってしまう恐れがあります。そのため、現場を指揮できるだけのスキルを有する、リーダーの確保・育成が不可欠と言えるでしょう。

データドリブン経営を成功させた企業事例

データドリブン経営を成功させるには、すでに成功している企業の事例を参考にするのが近道です。ここでは、データドリブン経営を成功させた企業事例をいくつかピックアップして紹介します。

ソフトバンク

ソフトバンクは、ドコモやauと並ぶ3大携帯電話キャリアの1つです。今でこそ人気の高いキャリアですが、かつては競合他社に比べ、電波がつながりにくいという経営課題を抱えていました。

同社は、この課題を深刻に受け止め、解決に向けてデータ分析を行うことにしました。ランダムに選んだユーザーのスマートフォンデータを1日約2,900万件、月間9億件も収集し、それら膨大なデータを分析した結果から、電波のつながりにくいエリアを抽出していったのです。併せて通勤・帰宅ラッシュ時など、時間帯ごとの通信状態を整理して把握しました。
こうして、電波のつながりにくい地域・時間帯を特定することで、ピンポイントで効率的な対策案を打ち出し、接続率の改善に成功しました。この事実は、ブランディング戦略としても有効に働いており、「ソフトバンクは他社と比較して接続しやすいキャリアである」というイメージをユーザーに浸透させることに貢献しています。

こうした同社の成功の秘訣は、「自社の競合他社をしっかりと見据えたデータドリブンの活用」を実践できたことです。そして従業員一人ひとりもそうした視野に立って、データドリブンの重要性を理解していたことも大きいでしょう。つまり「自社におけるデータドリブンの意義」を全社で共有していたことが、成功につながったのです。

USJ

関西エリアを代表するテーマパークであるUSJも、データドリブン経営で成功を収めています。

同社の特徴は、データドリブンにとどまらず「ユーザーエクスペリエンス・ドリブン」という概念を掲げている点です。これは、テーマパーク内を行きかう人々の流れをリアルタイムでデータ化して把握・分析し、それをマーケティングへ活かしていくという発想です。
そのためまずは約1年かけて、パーク内全域の位置データを厳密に取得しました。これにより、地球の磁場変動を利用して来客者の位置を把握するシステム「ジオマグネティック」を実現したのです。加えて、取得した来客者の行動データを活かせるよう、公式アプリも整備しました。

この全社的な努力により、パーク全域で移動し続けている個々の来客に、それぞれおすすめのアトラクションや商品を提示できるようになりました。例えば来場者が公式アプリを開けば、「パーク内の特定の箇所で楽しめるアイテム」「特定のアトラクションに関するお土産」などを、自分の位置や時間帯に合わせて提案してもらえるのです。

ジオマグネティック実現と並行して、オンラインでのチケット販売も3年間で3倍にも増やし、そうした販売口からも顧客データ収集に成功しています。こうしたパーク内外での徹底した情報取集によって、USJは「どんな顧客層が、来客前から来客後までを通してどんな行動を取るのか」を可視化しながら、先端的なデータドリブンを展開し、着実に成果を出しているのです。

日清食品

「カップヌードル」などの強力な看板商品を持つ日清食品には、経営も安泰であるような印象が強いかもしれません。しかし、「カップヌードルは学生などの若い世代が食べるもの」という商品イメージが定着しすぎてしまった弊害として、現実の商品ターゲット層が徐々にシニア世代へと移行している状況に対応することが難しくなっていました。実際、「健康志向の商品を発売する」などのさまざまな戦略変更も強いられつつ、期待された成果がでない状態も続きました。

そんな中で2018年に、同社は「デジタルを武装せよ」をスローガンとして、社内のIT環境の充実化に取り組み始めました。これと並行し、アクティブシニアがSNSで発信する情報を分析することで、ターゲット層が真に求める嗜好を把握したのです。
まずこうしたターゲット層には、「SNS上で豪華な食べ物の画像を盛んに共有している」などの特徴があることがわかりました。そしてこうした情報をさらに分析することで、「ふかひれやすっぽんなどまで用いた贅沢なイメージの商品群を展開することが有効である」と判断しました。結果、シニア層からの売り上げを見事に増大させたのです。

この事例からわかるように、安定した商材を持つ老舗企業でも、昨今のニーズ変動の中で生き残るためにはさまざまな努力を続ける必要があります。将来を見据えつつ「自社の問題は何なのか」を明らかにし、「その解決のためにはどんなデータドリブンを行えばよいか」をきちんと定めることが、そうした努力を成果に結びつけていくカギであると言えるでしょう。並行して、組織全体のIT環境を充実させつつ、データドリブンを活かしたマーケティング展開の意義を全社で共有し、従業員皆で取り組むことも大切です。

まとめ

主観の入らないデータドリブン経営なら、顧客のニーズをより正確に把握できます。意思決定のスピード化や収益率の改善効果も期待され、競合他社との差をつけることへつながります。今回紹介した事例も参考にしつつ、データドリブン経営への移行を進めてみてはいかがでしょうか。

ITコミュニケーションズが提供するデータ整備・分析サービスは分析のスペシャリストによるデータ活用支援を受けられるサービスです。それぞれの企業様が抱える課題に応じて、さまざまなデータの分析が可能で、見込み客の行動の可視化や抽出、ベストなタイミングでのアプローチなどが実現できます。データドリブン経営を目指すにあたり、まずは、このような取り組みから併せて検討してみてはいかがでしょうか。

https://www.it-comm.co.jp/service

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